「干ししいたけがまだ戻ってない…どうしよう?」
干ししいたけを戻していざ料理を始めたら
まだ戻ってなくて困ったこと、ありませんか?
戻し方のコツを知らないのは、損ですよ。
- 戻す時の水の量や時間は?
- レンジや熱湯は大丈夫?
- 干ししいたけを上手に戻す方法は?
こんなギモンを解決する、6つのコツをご紹介します。
干ししいたけの戻し方:6つのコツ
干ししいたけを美味しくふっくら戻すには、6つのコツがあります。
このコツを試すことで干ししいたけの旨みや香り、栄養価が格段にアップします。
6つもあるの? 面倒そう…
全部のコツを必ずやる必要はありません。
基本は水につけておくだけなので面倒なこともないですよ。
できることから試してみて、慣れたら全部をルーティンにしてしまうといいでしょう。
- 天日干しする
- 洗わない
- 水で戻す
- 戻し時間の目安
- 水の量の目安
- 低温でゆっくり戻す←一番大事
干ししいたけは旨みの宝庫です。
これをしっかり引き出さないのはもったいないこと。
だれでも干ししいたけを美味しくふっくら戻すことができますので、ぜひ試してみてくださいね。
それでは、くわしい手順をみていきましょう。
干ししいたけは戻す前に天日に干す
干ししいたけは乾燥しているのに、なんでまた天日に干さなきゃならないの?
干ししいたけは天日に干すだけで香りや旨みがアップし、ビタミンDの含有量が10倍に増量するんです。
ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける働きがあるので、成長期のお子さんやお年寄りにもとっても嬉しい効果ですよね。
干し方は上の写真のようにヒダを上にして、お天気の良い日にお日さまに2~3時間あてるだけ。これだけで美味しさや栄養がアップするんだから、干ししいたけを戻す前には必ずやっておきましょう。
干すのは干ししいたけを調理する直前でなくても大丈夫。当日お天気が良いとは限りませんし、朝から料理に取りかかる場合もありますよね。
干ししいたけを買ったらお天気の良い休日の昼間に、2~3時間お日さまにあてておきましょう。干したしいたけは十分冷まし、ジップロックなどの密閉できる袋に空気を抜いて入れます。あとは、冷蔵庫に保存するだけです。
こうしておけば、使いたい時にすぐ戻す準備に入れますよ。
干した効果は1ヶ月くらいでなくなってしまうので、天日干ししたあとの干ししいたけは早めに戻してお料理に使ってください。もし1ヶ月がたってしまっても、もう一度同じようにお日さまにあてることで効果は復活しますので大丈夫ですよ。
干ししいたけは洗わない
さて、戻す前に干ししいたけは天日干しされましたか?
つぎは干ししいたけを観察し、汚れているようであればキレイにしておきましょう。
汚れていなければそのままでも大丈夫です。
干ししいたけは洗ってしまうと旨みが流れ出てしまうので、水で洗わず布巾やペーパーでホコリを払うのがおすすめです。
詳しくは、こちらの記事をご参考にどうぞ。
『水戻し』で旨みたっぷり!ふっくらおいしく
電子レンジやぬるま湯で時短で戻すのは、干ししいたけをしいたけの代用品として食べるテクニックです。急いでいるときにはすぐに戻るので重宝しますが、ここではおすすめしません。
干ししいたけのうま味や栄養をそのまま摂りたいのなら、水戻ししましょう。
理由は、レンジで加熱したりぬるま湯や熱湯につけてしまうと、干ししいたけの旨み成分である『グアニル酸』が減ってしまうからです。この旨み成分は生のしいたけにはないもので、しいたけを干すことによってつくられます。
せっかく干すことによって美味しくなったのに、旨みが半減してしまうのは残念なことですよね。
干ししいたけ:戻し時間はたっぷりと
しいたけにはおもに『どんこ』と『こうしん(香信)』の2つの種類があります。
もともとおなじしいたけなのですが、出世魚のようにカサの開き具合によって呼び名が変わるんです。
しいたけは『どんこ』→『こうしん』となり、カサが開ききったら『バレ』と呼ばれ、あとは胞子を飛ばしてその一生を終えます。
『どんこ』はカサのふちが丸く肉厚で歯ごたえがあります。このためじっくり時間をかけて戻すととても食べ応えがあり、美味しくなります。
『こうしん』はカサが平らで薄いため、早く戻るので急いでいる時にはおすすめです。
スライスされた干ししいたけには、ほぼ『こうしん』が使われています。カサが薄いこうしんをさらにカットすることで、より短時間にふっくら戻すことができます。
- どんこ:半日ほど(10時間前後)
- こうしん:5~7時間ほど
- スライス:1時間ほど
丸のままの干ししいたけは戻す前に軸の部分を切り落としておくと、より早く戻すことができます。軸の部分にも栄養や旨みがあるので、捨てずに一緒に戻してくださいね。
目安時間よりも長く戻しても大丈夫。長く水に浸けておいた方がよりふっくらと戻ります。どんこなら丸1日かけて戻した方が美味しく戻りますよ。
2~3日水に漬けたままでも大丈夫ですが、3日めくらいからうま味成分のグアニル酸が減り始めますので早めに使うようにしましょう。
干ししいたけ:戻すときの水はたっぷりと
干ししいたけなどの乾物を戻すときによく聞くのが、ヒタヒタという言葉。
でも戻す容器によっては、ヒタヒタの量も違ってきます。そして水が少なすぎると、「中までしっかり戻らずに芯が残ってしまった」なんてことに。
干ししいたけを戻す水の量は、干ししいたけ10gにつき200ccが目安です。
干ししいたけ10gは一般的な大きさの干ししいたけ3個分。水200ccはコップ一杯分くらいです。
戻し汁をだしとして使う場合も、この分量は守りましょう。少なすぎると戻りが悪くなってしまいます。戻し汁が余ったらみそ汁やお料理に使ってくださいね。
干ししいたけの戻し方:低温でゆっくり
干ししいたけは、冷蔵庫の設定温度である5℃前後の低温でじっくり戻すと甘みが出てふっくらと美味しくなります。
また温度が高いと苦みがでてしまうため、特に気温の高い時期は要注意ですね。
戻し方は保存容器や保存袋、ボウルなどに干ししいたけと10gに対して200mlの水を入れ、冷蔵庫に保存します。あとは干ししいたけの種類ごとの戻し時間を参考に待つだけで、美味しくふっくらと戻すことができます。
容器やボウルで干ししいたけが浮いてきてしまう場合は、落としぶたのように表面をラップで覆っておくといいです。干ししいたけを水に入れる向きはカサを上に、ヒダを下にしておくと軸の部分もふっくら戻りますよ。
保存袋に空気を抜いて入れておけば、干ししいたけが浮いてしまう心配もないのでおすすめです。
季節にかかわらず、干ししいたけは冷蔵庫で戻すようにしておけばふっくら美味しく戻せます。習慣にしておいてくださいね。
まとめ
- 戻す前に干ししいたけを天日干しすると旨みも栄養もアップ
- 干ししいたけを戻すときは時間・水量・温度が大切
レンジや熱湯で戻す方法は便利ですが、せっかくの干ししいたけの旨みや栄養がなくなるのでご注意を。
干ししいたけは生のしいたけより香り・味・栄養価が格段にアップしています。
いちど今回ご紹介した方法で、美味しい干ししいたけを味わってみませんか?
戻したあとの干ししいたけや戻し汁の冷凍方法もご紹介しています。