朝食やお弁当に重宝するゆで卵は調理も簡単で、
毎日食べてるという方も多いのでは?
でも毎日ゆで卵を作るのは少し面倒。
できればまとめて茹でて、作り置きしておきたいところですが…
ゆで卵が傷んだり腐ることがあったらと、心配もありますよね。
傷んだゆで卵を知らずに食べて食中毒にでもなったら、怖いですものね。
ゆで卵は腐るとどうなるの?
腐ったゆで卵の見分け方は?
ゆで卵は何日もつの?
そんなギモンにお答えします。
ゆで卵は腐るとどうなるの?見分け方は?
ゆで卵を作り置きしたはいいけど、食べてみて「なんかいつもと違うかも?」と思ったことは、ありませんか?
それ、もしかしたら腐る兆候なのかもしれませんよ。
とくに卵は独特の香りがあり、傷んだり腐ってしまったのかどうか判断が難しいもの。
ここでは、わかりやすい「香り・見た目・触った感触」で判断できる、腐ったゆで卵の見分け方をご紹介します。
ゆで卵が腐ってる?においをチェック
ゆで卵の殻を剥いたときに、腐った卵のにおいとよく言われる硫黄のにおいがしたら注意が必要です。わかりやすくツンとする場合は腐っていますよ。この場合は残念ですがすぐに処分しましょう。
「なんとなく硫黄臭いかな、でもまだ大丈夫かも?」と思ったら、次は見た目をチェックしましょう。
ゆで卵が腐る?見た目や感触をチェック
ゆで卵の殻を剥くと、白身にねばりや糸を引く感じはありませんか?これもゆで卵が腐る始まりのサインです。この場合も廃棄が妥当です。
白身が大丈夫に見えるときは、ゆで卵を半分に切ってみましょう。
ここでゆで卵の黄身を見てみて、なんだか湿り気があってねっとりしていると感じるなら、黄身の腐り始めです。このゆで卵も捨ててしまったほうがいいです。
黄身が黒や緑色のゆで卵!腐ってる?
卵黄の周りが暗緑色になったゆで卵は、腐っているわけではありません。もちろん食べても大丈夫です。
卵はゆでる時間が長すぎる(15分以上)と、黄身の周りが暗緑色に変色することがあります。
この変色は、卵白に含まれる硫黄の成分が熱によって分解され硫化水素となり、卵黄の鉄分と反応して化学変化を起こしたためにおこります。
食べても全く問題はありませんが、見た目がちょっとイマイチですよね。あまり美味しそうには見えません…
ゆで卵を変色させないためには、「ゆで卵を茹ですぎない」、「茹でたらすぐに冷水で冷やす」この2つに気をつけること。
ゆで過ぎには注意して、見た目にも美味しいゆで卵を作りたいですね。
これまで見てきたように、においや見た目、触った感触でゆで卵が腐っているかどうかはだいたいわかると思います。
でも、腐りはじめの場合は、においやぬめりが分かりづらいかもしれません。
もし、腐ったゆで卵を食べてしまった場合、どうなってしまうのでしょうか。
腐ったゆで卵、味や食べたらどうなる?
腐ったゆで卵は、見た目や匂いで分かりやすく、あまり口に入れることはないと思います。ただ、食べたときに「いつもと味が違う」「なんか美味しくない」そう感じたら、それは傷みはじめのサインなのかも。
見かけは大丈夫そうな、傷んだ食品を見分けるには、「いつもと違う」という人間の本能の感覚に頼るのが一番です。いったん保存した食品は、においや見た目、味をチェックしてから食べることを心がけましょう。
違和感を感じても、「食べる/食べない」は個人で判断するしかないですよね。それまでの経験をもとに、「もったいないから食べよう」と思うか、「お腹を壊したら大変だからやめておこう」となるかはひとそれぞれ。
最近傷んだグレープフルーツを食べてしまったときのことですが、横半分に切ったグレープフルーツをスプーンですくって食べていたら、最後の2房の底の方が黒く腐っていたのです。
皮はキレイで全く腐っているようには見えませんでしたが、あとでよく考えてみるとこのとき「あまり美味しくないな」と思いながら食べていたんですよね。
黒くなった部分を見た途端、食欲は消え失せ、グレープフルーツが嫌いになりそうになりました…
幸いお腹を壊すこともなく、今でもグレープフルーツを毎朝食べていますよ。
ただし、安全のために食べ方を変えました。
半分に切ってスプーンですくって食べるのはやめて、みかんを食べるときのように、外皮を剥きひと房ずつ内袋を剥いてから食べるようになりました。
この方法なら、腐ったり傷んでいたらすぐにわかりますからね。
このとき「味が薄くてあまり美味しくない」と感じながらも、「美味しくないグレープフルーツもたまにはあるよね」と食べ進めてしまったのは仕方のないことかもしれません。
でもこの経験を踏まえて、今後は本能が感じた「いつもと違って美味しくない→危険な食品」である可能性を常に頭に置いておきたいと思います。
美味しくないものを食べて、お腹を壊すのは嫌ですからね。
腐ったゆで卵で食中毒にならないために
卵の食中毒は、サルモネラ菌によるものが多いようです。
サルモネラ菌は鶏の腸内に存在する菌で、鶏が卵を産むときに、まれに卵についてしまうことがあるんです。
このサルモネラ菌は、70℃以上で1分ほど加熱することで死滅します。ゆで卵の場合は、沸騰してから5分以上は茹でてくださいね。
また、賞味期限が切れた古い卵の場合は、沸騰してから10分程度は茹でて、固ゆでのゆで卵にして食べるようにしましょう。
ゆで卵の日持ち 賞味期限・消費期限ってあるの?
生卵のパックには賞味期限が記載されていますよね。購入したてのパックを見ると、だいたい2週間くらいが賞味期限のものが多いです。
卵の賞味期限とは、卵を生食できる期限です。
先ほどご紹介したサルモネラ菌による腐敗も、賞味期限内であれば心配することなく生食することができます。
賞味期限である2週間を過ぎてしまっても、卵は食べられなくなるわけではなく、加熱調理すればさらに2週間ほどは美味しくいただくことができるんですよ。
知ってました?
生卵より短い?ゆで卵の賞味期限
生卵の賞味期限は2週間と長持ちですが、いったん卵に火を通したあとは、残念ながら賞味期限は極端に短くなってしまうことに…。
賞味期限は短くはなりますが、しっかりと火を通した固ゆで卵なら、数日の作り置きもOKですよ。
固ゆで卵であれば、2~3日、これが半熟卵になると当日中~1日ほど。
長持ちなはずの卵が、火を通すことで賞味期限が短くなる。これは一体何故なんでしょう?
卵の卵白には「リゾチウム」という殺菌作用のある酵素が含まれていて、生卵を細菌から守る働きをしています。
卵が雛に孵るまでの間、大事な栄養である卵黄が腐らないように守っているんですね。
しかし卵をゆで卵にすることで、このリゾチウムの働きが失われてしまうんです。加熱調理した卵は、賞味期限がとても短く傷みやすいので、くれぐれもご注意を。
煮卵にすると賞味期限が延びる?
冷蔵庫で保存しても2~3日と、保存期間の短いゆで卵ですが、少しだけ延ばす方法があります。それは煮卵や味付け卵にすること。これで3~4日ほど保存することができますよ。
作り方も簡単です。
殻を剥いたゆで卵を、麺つゆやしょうゆ・みりん・塩・酢などお好みの味付けで煮たり、たれに漬けておくだけでできますよ。
濃いめの味にすることで、より保存性が高まりますので試してみては。
腐りやすいゆで卵を安全に保存するには
ゆで卵は、基本的に冷蔵庫で保存しましょう。
常温で保存する場合は、季節にもよりますが半日程度の日持ちと考えてくださいね。
ゆで卵の殻は剥かない
ゆで卵の殻は剥かない方が長く保存できます。なぜかというと、殻を剥いてしまうと手の細菌がゆで卵につくことで、腐敗しやすくなるから。
ゆで卵は食べる直前に殻を剥くことをおすすめします。
ゆで卵は冷凍はできる?
ゆで卵は冷凍保存はおすすめしません。
ゆで卵をそのまま冷凍したばあい、黄身の部分は大丈夫ですが、水分の多い白身は解凍すると水分が抜けてスポンジ状態に。これでは美味しくありませんよね。
ただ、ゆでた卵を保存するよい方法があります。「ゆで卵フィリング」にしておくことで、冷凍保存してもあまり食感を損なわず、便利に使うことができます。
フィリングの作り方は、ゆで卵を潰して油分(マヨネーズ等)と和えるだけ。
冷凍庫で1ヵ月ほど日持ちがしますし、冷蔵庫で自然解凍してサンドイッチやタルタルソースなどにすぐ使えます。
このほかにも炒り卵や錦糸卵であれば、冷凍しても2週間ほど保存ができますよ。
卵を食べきれない場合は、ゆで卵以外の調理方法も試してみてくださいね♪
常温での保存は基本おすすめしませんが、お弁当などにゆで卵を入れるときは、どうしても常温になってしまいますよね。そこで、ゆで卵をお弁当に入れる場合の注意点も見ていきましょう。
ゆで卵はお弁当に注意!
ゆで卵は、お弁当に入れるのも定番です。おかずのすき間を埋めるのにも、重宝しますよね。
ただ、常温で置いておくことも多いお弁当は、ゆで卵に限らず卵料理は傷みやすくなります。とくに暖かくなる6月からの梅雨時や暑い季節には、お弁当には入れない方が無難です。
ゆで卵をお弁当で持っていく場合は、しっかり火を通した固ゆでのゆで卵を入れて、保冷バック・保冷剤でしっかりと対策を。
職場に持っていくのであれば、冷蔵庫があればそこに入れるのも◎。
ただし食べるときにゆで卵を電子レンジで温めると、爆発する危険があります!
ゆで卵をレンジでチンするときは、殻を剥いたあとで箸で数か所黄身に穴をあけておくと、爆発を防ぐことができますのでお試しを。
お弁当に人気の卵やきも焼き方に注意が必要ですよ
半熟卵は腐りやすいのです
半生でトロトロの半熟卵は丼ものやめん類のトッピング、サラダにのせるなど使い勝手がいいですよね。固ゆで卵よりも彩りがよく、豪華な感じもしますよね。
でも卵の半分は生の状態なので、賞味期限はとっても短くなります。
冷蔵庫に保存しても、当日中~1日ほどしか日持ちしません。
お弁当には入れられる?
残念ながら、半熟卵はお弁当にはNGです…
お弁当に入れるなら、しっかりと火を通した固ゆでの卵にしましょう。
ゆでる時にヒビが入ったものや殻を剥いたゆで卵は?
固ゆで、半熟にかかわらず、当日~1日の間には食べましょう。
殻を剥いたゆで卵は、水や手の細菌が付着し腐りやすい状態です。剥いてしまったゆで卵は、早めに食べることをおすすめします。
殻にひびの入ったゆで卵や、むきやすくなるよう穴をあけたゆで卵もひびや開けた穴から雑菌が卵の中に入る恐れがあるため、1日ほどで食べきるようにしましょう。
まとめ
ゆで卵が腐った場合は、硫黄の強いにおいと、卵白のぬめりや糸を引く状態で判断ができます。
食品の腐敗は、冷蔵庫に保存することで遅らせることはできますが、止めることはできません。
作り置きをしても、毎日鮮度が落ち、味も徐々に落ちていきます。食べるときには、においや見た目、味を必ずチェックすることを心がけましょう。
ゆで卵はあまりたくさんの作り置きはしないで、ちょっとだけ多めに作って残りを保存し、美味しいうちにいただくというスタイルが、最後まで美味しく食べられる秘訣なのかなと感じました。
また、ゆで卵に限らず加熱した卵料理は細菌が繁殖しやすいため、早めに食べることをおススメします。