たまねぎは和・洋・中さまざまなお料理に使える、オールマイティな野菜。
料理のメインというよりは、引き立て役として欠かせないものですが、あらゆる料理に利用され、保存も効くので、常備されているお宅も多いことと思います。
そんなたまねぎですが、「辛くて食べられない」とか「目にしみるので、料理に使いたくないわ」といったマイナスイメージもありますよね。
料理するときも、「たまねぎ切ってる?目がしばしばする」と言われて、あわてて換気扇を回すこともありますよね。そんなとき、「玉ねぎを切っても目にしみない方法があればいいのに!」と思ったことないですか?
今回は、たまねぎの選び方と保存のし方、そして目にしみない切り方を解説します!
おいしいたまねぎの選び方
たまねぎには、春先に出回る「春たまねぎ」、そして一年中手に入る「たまねぎ」があります。それぞれの特徴とおいしいたまねぎの選び方を見ていきましょう。
たまねぎの選び方
たまねぎは、くきの出るところが細いものを選ぶと良いです。
たまねぎのくきが太いものは、肥料をやりすぎたために太り、くきから雨水や雑菌が入りやすくなってしまうんです。
このためくきの出るところがぶかぶかし、触ってみてへこんでいるものは、中が腐っている場合があります。皮に傷があったり芽や根がでたものは、鮮度が落ちてしまっています。いずれも避けたほうがいいですね。
上から下まできれいな丸になっているものが、丁寧に肥料を施された健康なたまねぎです。薄皮が透明な茶色でツヤがあり、色が均一なものが新鮮です。
春たまねぎの選び方
「たまねぎ」にくらべると水分が多くて、平べったい形で、柔らかいのが特徴です。生で食べても辛みが少なく、加熱すると甘さが際立ちます。
春たまねぎは、重みがあって皮がつやつやしているものを選びましょう。カビなどがあると痛みが早いので、傷んでいる箇所がないかをチェックするといいです。
水分が多い分だけ、傷みやすいのが難点です。保存のさいは、冷蔵庫で保存しましょう。
たまねぎの旬っていつ?
本来の旬は4~6月ですが、やわらかくて甘みの強い「春たまねぎ」は春先に出回ります。
春たまねぎは、出はじめの4月のころは切っても目にしみません。甘くておいしいので、ソテーにするだけで最高!
でも、しばらくたつと…何故だか猛烈に目にしみる!?6月頃の新たまねぎには要注意です。
主な産地は佐賀、兵庫、愛知です。
淡路島産のたまねぎは美味しいと人気で、スーパーでみかけるたまねぎに比べて、倍くらいの値段で売っていますね。それでもおいしいから売れるんですよね~。
秋採りのたまねぎは9月~翌年の春ころまで出回ります。主な産地は北海道産で、国内の生産量の半分以上を占めています。
たまねぎの成分は?
グルコースなどの糖質が多く、ビタミンCも豊富に含まれています。さまざまな効能がある硫化アリルも含みます。
硫化アリルはたまねぎを切った時に涙が出る原因物質です。これには肉の臭みをやわらげる効果があり、また加熱すると独特の甘みが出ます。
安全に食べるには?
農薬や殺菌剤が使用されていますので、外側の薄皮はむいて捨てましょう。その後全体を水でよく洗います。
長時間水にさらしてしまうと、硫化アリルが溶け出してしまうため、手早く洗うことを心がけましょう。
サラダなどで薄くスライスしていただく場合も、水にさらすのは短時間にしてくださいね。氷水にさらすと短時間でシャキッとしますよ。
栄養と効能は?
硫化アリルが胃を刺激して消化を助けてくれるので、食欲も進みます。ビタミンB1の吸収を良くして肝臓を助け、疲労回復にも効果が期待できます。
また血液もサラサラにしてくれます。火を通すよりも、生で食べる方が効果的ですよ。
春たまねぎは辛みが少なく、そのままでも生で食べられますが、普通のたまねぎの場合は、スライスした後常温で15分くらい空気にさらすと辛み成分が揮発し、辛みが少なくなります。
たまねぎの保存方法
通気性の良いネット状の袋にいれて、涼しくて湿気のこもらない場所につるしておくと、2ケ月ほどもちます。暑い時期であれば、乾燥しないように新聞紙に包んで冷蔵庫で保存します。
「春たまねぎ」は水分が多く痛みやすいため、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
たまねぎの種類はどんなのがあるの?
赤玉ねぎ
紫たまねぎやアーリーレッドとも呼ばれ、いろどりが良くてサラダに入れるとそれだけでオシャレに見えます。イタリアンなんかには欠かせませんよね。MOCO’Sキッチンにも良く出てきますね。
酢タマネギがダイエットに効くと流行りましたが、これを赤玉ねぎで作るとピンク色になって、サラダにトッピングするととっても可愛くなります。おすすめです。
こちらのレシピで、赤玉ねぎでも作っています。
黄たまねぎとくらべてケルセチン(ポリフェノール)を多く含み、抗炎症作用やアレルギーの緩和に効果があります。また、細胞老化抑制や活性酸素の除去にも効果が期待できます。
小たまねぎ
ペコロスとも呼ばれる、小型のたまねぎです。
丸のままで煮込み料理などに使えます。
エシャロット
たまねぎの一種の香味野菜で、フランス料理によく使われています。
炒めても、玉ねぎほどの甘みはでません。
日本では、らっきょうの若どりしたものを、エシャレットと呼ぶそう。紛らわしいですね。別物ですので、間違えないようにしてくださいね。
たまねぎの切り方
玉ねぎを目にしみないように切るには、それなりの準備がひつようです。
ここでは入念な準備→調理と、手順を追ってお伝えします。
目にしみない切り方:準備編
- 切る前に冷蔵庫で冷やしておく
- 換気扇を回す
- 良く切れる包丁を使う
それでもまだ目にしみる~って方は、マスクとゴーグルで完全武装してください!
目にしみない切り方:切り方編
横から繊維を断つようにスライスすると、辛み成分が揮発しやすくなります。たまねぎの辛みが軽減されますが、目には沁みます。サラダなどには横スライスしましょう。
辛みが好きだという方、辛みを堪能したい場合は、縦にスライスしてください。目には若干沁みにくく、辛いたまねぎが食べられます。
みじん切りの場合は、どうしても目にしみます。なんせ、繊維をこまかく切るんですものね。でも、そんなときにも、とっておきの方法がありますよ。
たまねぎを丸のまま冷凍し、半解凍の状態でみじんぎりにすると目にしみません!
すこしたまねぎがしんなりしますが、これで完璧に目にしみなくなります。
まとめ
いかがでしたか?たまねぎの選び方は
- くきの出るところが細いもの
- 上から下まできれいな丸になっている(春たまねぎは重くて扁平)
- 皮にツヤがある
目にしみない切り方は
- 切る前に冷蔵庫で冷やしておく
- 換気扇を回す
- 良く切れる包丁を使う
そして
- 縦にスライスする
- みじんぎりなら冷凍後に切る!
でした。
今までたまねぎを切るときに、すごく辛いものは涙どころか鼻水が垂れてくることがありました(T_T)
生だと辛みと香りでアクセントに、いっぽう加熱をすると甘さとコクが出てまったく違った味わいを感じさせてくれるたまねぎ。おいしいからついつい使ってしまいますよね。
徹底的に防御して、涙をながさず玉ねぎが切れることをお祈りしております。