寒い季節には、味噌つくりが最適です。
だけど、できあがるまでには半年から1年ほどの時間を要します。
「そんなに待てない!今すぐ作って食べてみたい。」
そんな情熱的なあなたに、ヨーグルトメーカーを使って、時短で作るお味噌の作り方をご紹介します。
わたしが使っているのは、タニカのヨーグルティアです。
他のメーカーのものでも、同じようにできると思いますよ。
自分でつくるお味噌は、材料も配合も自由です。
今回のように減塩にしたりすると、「発酵不足で失敗した」なんてこともよくあるのですが、ヨーグルティアを使うと失敗がありません。
今回は、ヨーグルティアを使って時短でつくる、減塩味噌の作り方をご紹介します。
ヨーグルティアでカンタン!減塩味噌の作り方
今回は塩分を10%にして、減塩をねらっています。
ただ、お塩はある程度入っていた方が美味しく感じられますので、塩分を気にしない方は11%くらいでつくると良いと思います。
【材料】
〇 乾燥大豆・・・250g
〇 生麹(乾燥麹)・・・250g(200g+ぬるま湯50ml)
〇 塩・・・83g(全量の10%)
〇 圧力鍋
〇 ヨーグルティア
〇 保存容器(ジップロックフリーザーバックMサイズ)
【作り方】
- 大豆を洗い、3倍の水に一昼夜(18時間くらい)つけておきます。
- 圧力鍋に大豆と新しい水を入れ、強火にかけてアクを取ります。
- フタをして、圧力がかかったら火を弱めて20分加圧します。
加圧している間に、米麹と塩を合わせて「塩切り麹」を作ります。 - 大豆をザルにあけ、塩切り麹と合わせて豆を潰します。
- ヨーグルティアの内容器に、空気が入らないように詰め、表面に空気を抜いてラップを貼り、設定温度60℃、48時間でスタートします。
- そのまま冷まし、完全に冷めたら保存容器に移します。
- 1ヶ月ほど寝かせたら、完成です。
写真をもとに、詳しくご説明します。
まずは、材料のご紹介です。
左から、水で戻した大豆、あら塩、乾燥米麹です。
Step1:大豆を洗い、3倍の水に一昼夜(18時間くらい)つけておきます。
少量の水で大豆どうしを両手でこすり合わせるようにして、洗っていきます。
大豆はきれいに見えても意外に汚れていますので、お米をとぐように、丁寧にあらいます。
目安は水がきれいになるまで。3回くらい洗うと、たいていは水が澄んできます。
Step2:圧力鍋に大豆と新しい水を入れ、強火にかけてアクを取ります。
水は大豆に対して、ひたひたくらいで良いです。
大豆が水を十分吸っていますので、それほど多くは必要ありません。
アクは旨み成分でもあります。とり過ぎは禁物です。
乾燥麹をお使いの場合は、米麹とお湯をはじめに合わせておきます。
お湯で戻すことで、生麹のように使うことができます。
Step3:フタをして、圧力がかかったら火を弱めて20分加圧します。加圧している間に、米麹と塩を合わせて「塩切り麹」を作ります。
まんべんなく塩と麹が混ざっていれば、いいです。
はじめに塩と麹を混ぜることで、麹菌以外の雑菌を寄せ付けないようにします。
20分たったら火をとめて、自然に圧力鍋の蓋が開くのを待ちます。
ゆでた大豆が、親指と小指で軽く潰れる柔らかさならOK。
硬ければ、もう少し加圧してください。
Step4:大豆をザルにあけ、塩切り麹と合わせて豆を潰します。
このとき、ゆで汁を200mlくらい取り置きます。あとで味噌の硬さの調節に使います。
大豆を60℃以下に冷まし、塩切り麹を合わせたら、大豆をなめらかに潰します。
麹菌のもつ酵素は、60℃を超えると失活(働かなくなる)します。大豆は必ず60℃より冷ましてから、麹と合わせるようにしましょう。
料理用の温度計をひとつ用意しておくと、何かと便利に使えます。
私はタニタの温度計を使っています。
100均で売っているガラス製のものでも、大体の温度が分かれば十分使えますよ。
フードプロセッサや、ブレンダーなどで大豆を潰していきます。
無い場合は、ビニール袋に入れて、ビンやすりこぎ、ラップの芯などで潰してもいいです。
ワインやうどんを作るときのように、足で踏んでもいいです。
どんな道具を使ってもいいので、大豆はしっかりと、潰してくださいね。
しっかり潰すと、ねっとりとした味噌になります。
粒つぶが残っていると、豆の食感が感じられて、それはそれで美味しくなります。
わたしはブレンダーを使っています。
今までブレンダー自体をあまり使っていなかったのですが、味噌づくりに最適なことを発見しました。
フードプロセッサだと、容量が決まっているし、いったんフードプロセッサに移さないといけませんよね。
でも、ブレンダーはお鍋やボウルに直接突っ込んで、すり潰すことができてとっても便利なんですよね。手間が省けて、時短になります。
ブレンダーは、私のは古いタイプですが、ブラウンを使っています。
単純な作りですが、意外といろいろ使えることに、買ってから何年もたってから気が付きました。これからは、ガンガン使っていきたいと思います。
Step5:ヨーグルティアの内容器に、空気が入らないように詰め、表面に空気を抜いてラップを貼り、設定温度60℃、48時間でスタートします。
たくさん作業が書いてありますが、まずはヨーグルティアの容器に詰めます。
わたしはしゃもじを使って詰めています。
しゃもじは、ものをすくいやすい形をしていますし、くっつきにくい工夫がされています。
100円ショップで購入したしゃもじですが、「くっつきにくい」と書いてあるものは、ほんとうにくっつかないです。炊飯器に付いていたしゃもじは、めちゃくちゃくっついたので、すぐに買い替えました。
空気が入らないように、ギュッと押し付けながら詰めたら、表面にラップを貼りつけます。ここでも空気が入らないように、ぴったりと貼り付けてください。
あとは、内フタとねじフタをしめて、本体にセットし、本体のフタをのせます。
いよいよ発酵していきます。
設定温度を60℃、時間を48時間にセットし、スタートボタンを押します。
Step6: そのまま冷まし、完全に冷めたら保存容器に移します。
48時間経ったら、発酵終了です。
完全に冷めるまでは、本体に入れたままで気長に待ちます。
48時間後の状態です。周りの部分が、すでに茶色くなっていますね。
この時点でも食べられますが、やはりちょっと塩がとんがっている印象です。
全体をかき混ぜて、保存用の容器に移します。
ジップロックのMサイズに入れました。空気をしっかりぬきながら、詰めていきます。
Step7:1ヶ月ほど寝かせたら、完成です。
1ヶ月ほど寝かせると、熟成されて美味しいお味噌になります。
直射日光をさけて、一日の温度変化の少ない場所に保存してください。
味噌が美味しくなったら、それ以上発酵しないように、冷蔵庫や冷凍庫で保管します。
1ヶ月後の様子です。重しのあとがくっきりついてますね。
色などの見た目はあまり変わっていないようです。中を見てみましょう。
こんな感じです。
味見をしてみたら、塩のかどがとれてまろやかなお味噌になっていました。
みそ汁を作っていたらお味噌が足りなかったので、さっそくみそ汁に入れてみま~す。
赤味噌にプラスして、合わせ味噌のお味噌汁になりました。
おわりに
今回は、ヨーグルティアで時短でつくる味噌の作り方をご紹介しました。
味噌は、材料を揃えたら作るのは以外と簡単で、今年はこの他にもたくさん作ってしまいました。
ただし一般的な味噌は、食べられるのは半年から一年後。
一年ってなんだかはるか遠い先のような気がします。
だけど、過ぎてしまえば一年は短いものです。
気が付くと、もう次の味噌づくりを始める季節が巡ってきます。
とりあえず、何か味噌を仕込んでおくと、放置していても一年後にはそれなりに美味しくなってくれます。
今回のように、ヨーグルティアの助けを借りてお味噌をつくると、1年待たなくても手づくり味噌を味わうことができます。
季節に関係なく作ることができて、失敗もあまりありません。
カビにだけは注意して、ときどきチェックすることで、被害が小さくてすみます。
カビの生えた部分を取り除くだけで、あとは食べることができますよ。
私も使っている、タニカのヨーグルティアのご紹介です。
味噌だけでなく、ヨーグルトや甘酒、納豆などもつくることができます。