もやしというと、安くていつでも手に取れる、買い物にいくとついでに買ってくる野菜のひとつですね。もうレジの横に置いてあったら、みんながカゴに入れちゃうんじゃないかってくらい。
また、たんぱく質やビタミンCなどの栄養価も高く、食物繊維も取れてしまう、至れり尽くせりの家庭のお助け野菜でもあります。
ただ、足がはやくて傷みやすいといった欠点もあり、野菜室の中で傷んでしまい捨ててしまったなんて経験、誰しも一度はあるんじゃないでしょうか。
今回は、そんなもやしの鮮度を保ちつつ、できるだけ長く保存できる方法をご紹介します。
もやしが痛みやすいのはなぜ?
そもそももやしが痛みやすいのは、その製造工程が関係しています。
もやしは工場で生産されている、「工場野菜」です。水耕栽培でお日様にあたることなく、暖かい場所でミネラルウォーターを与えられ、無菌状態でぬくぬく・スクスクと育ち、8日ほどで私たち消費者のもとへと届けられます。
もやしは種から「発芽した新芽」の状態で出荷されるため、摩擦や温度変化などの外的要因に弱く、菌が繁殖しやすく痛みやすくなるそうです。
もやしには消費期限が書かれていますが、だいたい製造日から2~3日の場合が多いです。お店で購入する際は、できるだけ白くて透明感があるもの、固くしまっているものを選ぶようにしてください。またひげ根が短めのものがおすすめです。ひげ根が長いものは鮮度が落ちていることが考えられます。
中には購入日の翌日までのものしか置いていないお店もあって、すぐ使う予定がない場合は余ってしまいがちですね。そんなときは、保存方法を考えてみましょう。
もやしを保存する方法
2~3日のうちに使うときは
生のままで保存
2~3日であれば、冷蔵庫の野菜室に買った袋のまま保存しておきましょう。ただし、もやしの状態によっては賞味期限の前であっても痛むことはあるので、状態をみて早めに食べることをおすすめします。
もやしから水が出ていたり、もやしにハリがなくヒゲ根や芽が薄茶色くなっている場合は劣化しはじめている証拠なので早めに使い切りましょう。
ゆでて保存
もやしを水から茹で、沸騰したらすぐに火を止め、ザルにあげてそのまま冷まします。よく水気を切ってから保存容器に入れて、冷蔵庫で保存します。
ゆでて下処理が済んでいるので作り置きの温野菜として、ラーメンのトッピングやサラダ、ナムルなどの和え物など、便利に使えます。もやしは加熱しても生と同じく傷みやすいので、保存期間はやはり2~3日と考えましょう。
1週間くらい保存したいとき
もやしを生のまま水に浸けて保存する方法です。もやしをサッと洗い、保存容器やビニール袋などに入れて、水をひたひたに注ぎ、冷蔵庫に保管します。水は毎日入れ替えてください。これで1週間ほどは鮮度を保つことができます。
ただし、もやしのもつビタミンCなどの栄養素は水に溶けだしてしまうため、栄養のことを考えるとこの方法はあまりお勧めできません。どうしても余ってしまって捨てるには忍びない場合にご活用ください。
10日以上保存したいとき
1週間以上もやしを使う予定がない場合は、買ってきた袋のまま、冷凍庫に入れ保存します。保存期間は3週間ほどです。
長期保存のポイントは、鮮度の良いもやしを買ってすぐに冷凍することです。少しでも傷んでいると、冷凍庫の中でも劣化が早くなりおいしく食べることができません。
冷凍もやしの調理方法は?
冷凍したもやしは、凍ったまま生と同じように調理することができます。一度さっと水洗いをしてから調理することで、水っぽくなりにくくシャキシャキとした食感が楽しめます。
炒める場合も煮る場合も、水洗いは必須です。もやしは出荷される前にきれいに水洗いされていますが、冷凍すると霜がつき、冷凍庫の匂いやもやし特有の匂いがついてしまっているので、水洗いして取り除きましょう。
自然解凍や電子レンジでの解凍は、水分が出てしまい食感が悪くなり、もやし特有の匂いも強くなりやすいためやめておきましょう。
おわりに
もやしが一袋あると、ラーメンのトッピングや炒め物、焼きそばにナムルと様々なお料理に活用できて便利です。
栄養面と食感が多少落ちるので、できることなら生のまま調理して食べるのが一番いいのですが、今回ご紹介したような方法で保存しておくことで、困ったときのあと一品に便利に使うことができます。
また、安くてつい大量に買ってしまったなんて場合にも、ぜひご活用ください。