大根を買ってきていざ調理しようと切ってみたら、切り口が青いんだけど…?
普段真っ白な大根を見慣れているだけに、
中が青い大根を見たらショックというかギョッとしますよね。
見慣れない断面が薄青い大根を前に、
どうしていいのか不安を感じてしまうのではないでしょうか?
大根の中が青いのはなぜ?
中が青い大根は食べられる?
見分ける方法は?
そんなギモンを解決します!
大根を切ったら中が青かった…
食品の中でも青い色をしているものは、あまり見かけません。ガリガリ君などのかき氷とか…でしょうか?
お菓子やかき氷なら青い色でも問題ありませんが、食卓にこんな青い料理が並んでいたとしたら…あんまり食欲をそそるとは思えませんよね。どちらかというと、食欲をなくす色です。
こんな色の大根は、食べていいものなのでしょうか?
中が青い大根は食べても大丈夫?
中心が先ほどの写真のように青くなった大根の症状は 『青あざ症』や『青変症』と呼ばれている大根の生理現象のひとつ。
青くて不気味な色をしていますが、けっして青かびが生えているわけではないので真ん中の青く変色した部分を食べることは問題ありません。
ただし組織が硬くなっていたり苦みがある場合もあるので、調理の前に少し味見をしてから使うかどうかは決めた方がよさそうです。せっかく料理を作ったのに、大根が苦くて食べられなかったりしたらガッカリですからね。
また、大根の真ん中が青くなっているだけでなくぶよぶよしていたり、異臭やぬめり・カビなどがある場合は食べないで! 大根の状態をよく見極めてから調理に取りかかるようにしてくださいね。
大根の中が青くなる原因は?見分ける方法はあるの?
調べてみると大根の中が青くなるのは、栽培する際の栄養不足や栽培時期に原因があることがわかりました。
また品種によっても起こりやすいものと起こりにくいものがあり、保存方法によっても発生することがあるようです。
それぞれを見ていきましょう。
大根の中が青くなるのは、栽培方法や栽培時期が原因!
大根は栽培する過程でホウ素をたくさん必要としますが、これが大雨などで畑から流れてしまい欠乏すると青あざ症を発生しやすくなります。
また大根は旬が11~2月の冬野菜です。品種改良によって他の季節も収穫できるようになったものの、高温には弱く収穫間際に25℃以上の気温が続くことで発生しやすくなります。
中が青い大根の見分け方!
残念ながら、大根の中が青く変色しているかどうか見分ける方法はありません。
生産者の方や目利きの八百屋さんであっても、切ってみて初めて中の芯の部分が青いことに気がつくのです。
ただし発生しやすい時期や品種、保存状況などはあるので、発生しやすい時期には丸ごとの大根は買わないようにすることで、中が青い大根に遭遇してギョッとすることは避けられるかもしれませんね。
- 夏場にも収穫できる青首大根
- 収穫間際に25℃以上の気温が続いた場合
- 20℃以上の温度で4~5日保存した場合
大根の品種には大きく分けて根の上部が緑色になる青首種と緑にならない白首種がありますが、生食にも漬物にも使える青首大根がいまでは主流。スーパーでもたいていこの青首大根が置かれていることが多いですよね。青あざ症が発生しやすいからと言って、青首大根を避けることはできませんね…。
収穫間際に25℃以上の気温が続くと大根の中が青くなりやすいということは、夏場の大根には注意が必要になりますね。
大根の保存方法も大切
大根の保管によっても、青あざ症を発症させてしまうことがあります。温度が20℃以上の場所に4~5日大根を置いておくと、発生しやすくなります。
中が青い大根を避けるポイントは?
3つの条件を考えあわせると、暑い季節の青首大根は1本丸ごとの購入は避けて、半分にカットされた大根を切り口をよく見てから購入するのが良さそうです。そして購入後は冷蔵庫の野菜室などに保管し早めに食べるようにすれば、鮮度の良い美味しい状態で大根を食べ切ることができますよね。
大根の上部は硬いですが甘みがあり、下部は辛みが強くなります。真ん中の部分は水分が多くて柔らかめなので煮物に、上部は甘みを生かしておろしにしたり硬いのでお漬物にしても。下部は辛みを生かしたおろしにするなど、料理によって選ぶといいでしょう。
辛い大根のおろしそばって本当に美味しいですよね!
中が青くなった大根を美味しく食べる方法は?
中が青くなった大根は、硬くなっていたり苦みがあることも。
まずは青くなっている部分を生のままちょこっとかじってみましょう。硬くなっていたり苦みがひどいようなら、その部分だけを切り落として残りを調理に使うようにすればいいですよ。
でも、色が変わっただけなのならできれば全部食べてあげたいもの。
大根が青やグレーになっていると、やっぱりどうしても美味しくなさそうに見えますよね…。その部分は切り取る他ないのでしょうか?
安心してください、食べ方はありますよ!
中が青い大根の見た目と味をごまかすには?
大根を加熱するとすこし色が戻るので、加熱調理して色の濃い味噌や醤油などを使った味付けにすると見た目はごまかせます。
また大根の青い部分に苦みがある場合は、大根の下処理の方法にお米のとぎ汁でゆでるというものがあります。おでんの大根やふろふき大根などの下ごしらえとしておなじみですよね。
輪切りにした青い大根も、お米のとぎ汁でゆでることで辛みや苦みが消えてくれます。とぎ汁がないときは、大根をゆでる時にお米を少し一緒に入れれば良いです。
見栄えを考えるとサラダなどには使いずらいですが、できるだけ美味しく食べてくださいね。
大根が硬くなっている場合の救済法
大根の青く変色した部分が硬いときは、大根おろしにするのがおすすめです。
おろしてしまえば硬さもわかりずらいですし、色も分散されてなんとなく薄くなります。
またおろしてからしばらく時間を置くと、さらに色が薄くなりますのでお試しを。
大根の保存方法
大根は20℃以上の場所に置いておくと4~5日で青あざ症になることもありますが、ただしい保存方法で保管すれば長く美味しく食べられます。
- 葉はすぐに切り落とすこと
- 冬場は冷暗所に新聞紙で包んで立てて保存
- 冬場以外は、カットして野菜室で立てて保存
- 冷凍保存もできる
- 余った大根は切り干し大根にしても
大根は収穫後も生きています。葉っぱを付けたままにしていると大根の根の部分から栄養を吸い取ってしまうので、必ず購入したらすぐに切り落としましょう。大根の葉は塩もみして菜飯にしたり、お味噌汁の具などに使えるので美味しくいただいて下さいね。
大根はできれば野菜室に入れるのが良いのですが、冬場の大根はとくに大きくて入らないことも多いですよね。そんなときはなるべく涼しい場所に、新聞紙に包んで畑で育つときと同じように立てて保存した方が長持ちします。
冬場以外なら野菜室に入る長さにカットして、切り口にラップをあててから同じように新聞紙で包んで野菜室に立てて保存しましょう。こうしておけば1~2週間は保存できますよ。
冷凍する場合は用途に合わせて切り分けて、ジップロックなどに密封しておけば1ヶ月ほど保存できます。
また、使い切れない大根は自家製の切り干し大根にしても。保存期間も常温で1ヶ月、冷蔵庫に入れれば3ヶ月と長持ちします。
大根の中が青い!?切り口が青いのは食べても大丈夫?見分ける方法は? まとめ
- 大根の中が青くなるのは生理現象のひとつなので食べても大丈夫
- 大根は中が青くなっても食べられるが、硬くて苦みがある場合もある
- 外見では見分けられないので、夏場の青首大根はカットものをよく見て選ぶ
- 自宅での保存は冷暗所か野菜室に立てて保存
大根は冬が旬で美味しい野菜ですが、何にでも使えて一年中活躍してくれる身近で優秀な食材のひとつ。
色が変わったり『す(鬆)』が入ったりと使っていると色んな症状に出くわすこともありますが、普段と違う大根も簡単に捨ててしまわないで、まずはじっくりと観察して食べられるかどうかを考えてみてください。
そして食べられそうなら味見をして、使える部分は生かしていきましょう。