お米を研ぐときに、真っ白なお米の中に
黒く変色したお米が混じっている事はありませんか?
「お米に黒い点があるけど、なんだろう?」
「お米が黒くなってるけど、カビ?食べても大丈夫かな?」
そんなお悩みを、解決していきたいと思います。
今回は、黒いお米の正体と食べられるのかについて、
解説していきます。
お米が黒くなるのは何故?
お米が黒くなってしまうのは、お米を作っているときにカメムシなどの害虫によって食べられたあとなんです。
カメムシって、触ると臭い、あのカメムシのことです。
カメムシは稲穂の栄養が大好き。
お米が実る間に、カメムシが稲の養分を吸い取った時の傷跡が、黒や茶色に変色して米粒に残ったものなのです。
生産者のかたたちは、お米を収穫して出荷する前に、色彩選別機という色の付いたお米を選別する機械で、黒くなったお米を取り除く努力はしています。
でも機械でも完全とはいえないようで、たまに黒く変色したお米が混じってしまうことがあるんですね。
黒くなったお米は食べられる?
この黒いお米、食べても健康には問題ありませんが、白いお米に比べたら、当然栄養や風味は落ちてしまっています。あまり美味しくもないでしょうね。
黒いお米は見た目にもよくはありません。気になる場合には、炊く前に根気よく取り除いておくといいですね。
ただ、食べられるものなので、あえてそのまま炊いて、「この黒いお米はね、…」とカメムシの話をお子さんや家族にしてあげるのも、食育としていいかもしれませんね。
取り除く作業を、お子さんに手伝ってもらうのも、いいですよね。
カメムシがつくということは、農薬が使われていないか減農薬で栽培されたお米なのかなと思います。
オーガニックのお野菜やフルーツもでこぼこしていたり、見た目はあんまりよくないですよね。
カメムシがつくのは、安全で美味しいお米の証でもあるんですね。
黒いお米が混じっていても、あまり目くじら立てないで、「美味しいお米はカメムシも好きなんだよね」と考えてみると、きっと美味しく食べられますよ。
カビの場合はどうなの?
お米が黒く変色するのはカメムシのせいですが、カビが生えたのかと心配になった方もいるかと思います。
そこで、カビが生えた場合の見分け方をご紹介します。
- 灰色や黒っぽくなっている
- 粉っぽくなっている
- 手に取るとしっとりしている
- カビ臭がする
どれかひとつでも当てはまったら、お米にカビが発生している可能性があります。
また、お米の見た目は変わらなくても、お米を洗った時の水が黒ずんでいる、ごはんが炊き上がって炊飯器を開けた時の臭いがいつもと違う、ご飯がパサつく、風味が感じられないなど。
こんな場合も、軽いカビが発生していることが原因かもしれません。
カビが生えたお米、食べられる?
日本で作られたお米で発生するカビには、発ガン性のあるカビ毒はないと言われています。
もし気がつかずに食べてしまっても、健康への被害はありません。
でもカビが出たお米は、残念ながら風味がなく、パサついて、美味しくもありません。
食べるのは、やめておいた方がいいですね。
お米にカビを発生させない!
お米にカビが発生するのは、次のような条件の時です。
- 高温・多湿で保存
- 味噌・醤油・塩麹など、麹菌を使った製品と一緒に保存したとき
- お米が温度変化により結露した場合
お米は、湿気の少ない冷暗所で密閉して保存し、温度変化を避けるようにすると、カビの被害を抑えられます。
カビが生えてしまうと、お米は美味しく食べられなくなります。お米の保存には気を配ってくださいね。
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まとめ
お米が黒く変色するのは、害虫であるカメムシなどによる食害によるものです。
食べても健康には影響しませんが、栄養も旨みも吸い取られて美味しいとは言えないので、黒いお米は取り除いてからごはんを炊きましょう。
お米が黒くなるのは、農薬の使用が少ない証拠でもあります。
虫が好まないようなお米よりも、安全に食べられるお米だと思いますよ。