「玄米食って健康にいいそうだけど、
ボソボソしてて、食べづらい」
「玄米を食べやすくする方法ってないの?」
こんなお悩みをもったかたは、発芽玄米にしてはどうでしょうか。
玄米は発芽させることで、
柔らかくなって食べやすく、消化が良くなり栄養も増すといいことずくめ。
発芽玄米は市販のものもありますが、
じつはお家でも簡単にできてしまいますよ。
今回は、発芽玄米をおうちでつくって美味しく食べるをテーマに、
お伝えしていきます。
発芽玄米ってなあに?
発芽玄米は、もやしやかいわれ大根などと同じ、スプラウト(=発芽)です。
玄米を少しだけ発芽させることで、玄米をそのまま食べる場合に比べて、食べやすく美味しくなるうえに、栄養も満点のお米にかわります。
ボソボソして消化しにくい玄米が、やわらかくてクセがなく、甘みや旨みを感じられるお米に変身するんですよね。
玄米は栄養価が高く、ビタミン・ミネラルなどいろいろな栄養をバランス良く含んでいます。そんな素晴らしい玄米ですが、じつは消化がしづらく栄養の吸収率はやや低めになっています。
けれども玄米を発芽をさせることで、消化吸収が良くなり玄米の栄養もしっかり体の中に取り入れることができるんですよ。
市販の発芽玄米と手作りの発芽玄米、違いはあるの?
「発芽玄米を食べるのに、わざわざ自分で作らなくても、市販のものがあるじゃない?」
ごもっともです。
そうなんですが、そんな風に思われたあなたには、まず市販の発芽玄米と手作りの発芽玄米の違いについて、お伝えしたいと思います。
市販の発芽玄米の特徴は?
すぐ炊いて食べられる
なんといっても、買ってきてすぐ研いで炊けば食べられるところですよね。
手づくりの発芽玄米は、それなりに手間ひまがかかります。
市販の発芽玄米を買えば、そんな手間ひまは無用ですものね。
味や食感が若干劣る
市販の発芽玄米は、玄米を発芽させたあと長期保存させるため、いったん玄米を乾燥させてから販売されています。
そのため、できたての発芽玄米に比べると、味が落ちてしまい炊き上がりも固めで食感も劣ります。
保存性が良い
市販の発芽玄米は、真空パックで販売されているため、1年くらい保存できます。
ただ、発芽玄米の販売をされている農家さんに聞いたところ、真空パックであっても段々と味は落ちていくんだそう。ほんとうに美味しく食べられるのは、2ケ月ほどと考えてくださいとのことでした。
もちろん、賞味期限の範囲内であれば美味しく食べられます。
より美味しさを味わう方法として「2ケ月以内に食べて欲しい」ということでしょう。
生産者のかたも、「いちばん美味しい状態で食べて欲しい」と願っているんですね。
値段が高め
発芽玄米は、玄米を発芽させたあと乾燥させて真空パックにするという工程が、玄米をそのまま販売するときにくらべて追加で発生します。
このため、仕方のないことですが、どうしても価格が高くなってしまうんですよね。
美味しくて栄養価の高い発芽玄米を手軽に食べられるんだから、ここはしかたないと思います。
手づくりの発芽玄米の特徴は?
玄米を発芽させるのが面倒かも
手づくりという以上、自分の手で発芽玄米を作らなければ、食べられません。
これはちょっと、面倒な作業ではあります。
白米や玄米、市販の発芽玄米をたべるのなら、研いで炊くだけでOKですものね。
そのときの気温によって、玄米が発芽するまでの時間もまちまち。
暑い季節はわりとすぐ発芽しますが、寒い冬場などはやはり時間がかかってしまいます。
温度の違いに合わせるために置き場所に気をつけたり、何度もチェックするのは手間がかかって困りもの。
玄米を冷蔵庫の中で発芽させるという方法もありますが、やはり3日くらいはかかってしまいます。ごはんを炊くのに3日も待つなんて、ちょっと長い気がしますよね。
でもそんな寒い季節でも、このあとご紹介するヨーグルトメーカーで保温することで、冬でも24時間で玄米が発芽してくれますよ。これは、とっても嬉しいですよね!
発芽したての新鮮な発芽玄米を炊いて食べられる!
手づくりの発芽玄米は、なんといっても発芽したての玄米を炊いて食べることができます。食感も味もできたてなので、とっても美味しい!
いままで市販の発芽玄米を食べていた方も、ぜひ出来たての発芽玄米を食べてみてください。
「あれ、こんなに甘いお米だったかな?」なんて驚いてしまいますよ。
発芽玄米の賞味期限は短め
家庭で作る発芽玄米は、市販の発芽玄米とくらべて賞味期限はとても短いです。
発芽した玄米は冷蔵庫に保管しても元気に生きていて、どんどん芽が伸びてきます。
あまり芽が伸びてしまうと、お米の栄養を発芽に使いすぎてしまい、逆に美味しくなくなってしまうんですね。
発芽させた玄米は、冷蔵庫で保存していても、1週間程度で炊かないと芽が出すぎてしまい、美味しさは半減してしまいます。ですので、発芽玄米を作ったらすぐに炊いてあげましょう(^-^)
いちおう、水気を切って冷凍用の保存袋に入れて冷凍すれば、1ケ月ほど冷凍することもできます。
でも、せっかく芽が出たばかりの発芽玄米です。やっぱり出来たてを食べていただきたいですね。
好きな玄米で安価に作れる!
この点もポイントが高いですよね。玄米の価格で、発芽玄米が食べられますから。
ご自分がいつも好んで食べている玄米を発芽させること、じつはこれが一番美味しく発芽玄米を食べられる方法ではないでしょうか。
お米にはいろんな品種があって、それぞれ甘みやねばり、つやや固さに違いがありますよね。
自分の好きな銘柄でつくる発芽玄米は、いままで食べてきた玄米に比べて、ひとまわりもふたまわりも美味しく感じられると思いますよ。
発芽玄米はどうやって作ると簡単?
ここでは、手間がかからず時間通りに発芽する、ヨーグルトメーカーを使った発芽玄米の作り方をご紹介します。
ヨーグルティアを使うと、お米を発芽させるのに最適な温度が一定に保たれて、驚くほど簡単に発芽玄米を作ることができますよ。タイマーをセットしてスタートすれば、でき上り時間になるとお知らせしてくれるんですよね。
【材料】
〇 玄米・・・2合(300g)
〇 水・・・ひたひたより1cm上くらい
〇 ヨーグルティア
【作り方】
- 玄米を洗います。
- 玄米をヨーグルティアの内容器に入れて、水を加えます。
- 温度30℃、時間を24時間でスタートします。
- 24時間後、発芽玄米のできあがりです。
では、詳しくご説明していきます。
Step1:玄米を洗います。
玄米は「研ぐ」のではなく、「洗う」を心がけてください。
胚芽を取ってしまわないよう、やさしく両手で玄米同士をこすり合わせるように洗ってくださいね。胚芽が取れてしまうと、発芽してくれません。2~3回水を変えながら洗えば十分です。
気をつけてほしいのが、玄米には籾がら(もみがら)が残っていることがあるんですよね。お米の皮のようなもので、籾がらは固くて食べられません。籾がらはお水に浸すと浮いてきますので、良くチェックして取り除いて下さいね。
Step2:玄米をヨーグルティアの内容器に入れて、水を加えます。
ヨーグルティアの容器に洗った玄米を入れたら、玄米の1cmほど上まで水を注ぎます。
玄米の呼吸を妨げないように、内ふたはしないで、本体のふたをずらしてのせてくださいね。
ヨーグルティアはタニカのヨーグルトメーカーです。指定した温度で設定時間まで保温してくれます。
他のヨーグルトメーカーでも、同じようにできると思いますよ。
Step3:温度30℃、時間を24時間でスタートします。
30℃で24時間とセットし、スタートします。あとは、翌日まで待つだけ。
玄米を発芽させるための適温は、30~37℃くらいです。
あまり水温が高かったり漬けている時間が長くなると、水が腐ってしまう可能性があります。このため、適温のなかでも低めの30℃で、発芽する最短の時間で行います。
Step4:24時間後、発芽玄米のできあがりです。
少し玄米を取り出して、発芽しているかをチェックしてみましょう。玄米のときにへこんでいた胚芽の部分がぷくっと膨らみ、ヒヨコのくちばしのような芽がでているのがわかりますか?
全部発芽している必要はありませんよ。1~2割ほどの玄米に0.5から1ミリ程度芽が出ていれば、全体が発芽モードに入っています。(逆に芽の出すぎには注意してくださいね)
水気を切ったら、そのまま白米と同じ白米モードで炊飯器で炊いて下さいね。水加減も、白米と同じで大丈夫です。
おわりに
今回は、発芽玄米をおうちでつくる、をテーマにお伝えしました。
栄養価の高い玄米を食べやすくしてくれる発芽玄米は、家庭でできる実験のようで楽しさもありますよね。学校の自由研究にも使えそうです。夏場なら常温でも早く発芽しますので、お子さんと一緒に試してみるのも楽しいですよ。
発芽していると、「今日も元気に発芽してくれて、ありがとう」なんて話しかけてみたり。
ああ、玄米は生きているんだな、と感じます。
発芽玄米のお味と共に、ぜひ一度、この気持ちも味わってみて下さい。