値段も安くて炒めたり焼いたりお鍋に入れたりと、
使いやすい厚揚げはいつでも冷蔵庫に入っているというご家庭も多いのでは。
そんな厚揚げ、使い切れずに残った場合はどうしていますか?
うっかりそのまま冷蔵庫に置いておくと、
すぐに傷んでしまって泣く泣く捨てたという方も多いはず。
当面使うあてのない厚揚げは冷凍保存しておけば、
長く美味しく食べられますよ。
厚揚げを冷凍する必要って?
厚揚げはだいたい購入してから5日ほどの賞味期限のものが多いです。
ただしこれは未開封の状態での期限で、開封後は空気に触れて劣化が始まります。開封後は消費・賞味期限に関わらず、早めに利用することが大切です。
傷んでくると外観からは次のような症状が現れます。
・異臭がする。
・表面にぬめりが発生したり、糸を引いたりする。
・カビが生える。
食べてみると
・酸味がある
こんな状態の厚揚げは食べるとお腹を壊しますので、残念ですが廃棄しましょう。せっかく作ったお料理が食べてみたら酸っぱいなんて悲しいですよね。
賞味期限内に使えなさそうな時は、さっさと冷凍しておくのがいいですよ。
厚揚げの冷凍保存方法
厚揚げを冷凍する際には、ちょっとしたコツを押さえることで、長く美味しく保存することができます。
・油抜きをする
・水気をしっかりとる
・空気を抜いて保存する
冷凍保存のコツを踏まえて、さっそく厚揚げを冷凍しましょう。
【冷凍保存の手順】
- お湯を沸かし、ザルにのせた厚揚げに回しかけます。
- 厚揚げをひっくり返して、裏側にも熱湯を回しかけます。
- キッチンペーパーで水気と油をふき取ります。
- そのままか利用しやすい形にカットして、ラップで包みます。
- 冷凍用の保存袋に空気を抜いて入れ、冷凍します。
厚揚げを油抜きするのは何故?
厚揚げはお豆腐を油で揚げたものです。そのため表面に油を多くまとっています。この油をつけたまま冷凍してしまうと、酸化しやすくなり風味が落ちてしまいます。
油抜きをするひと手間で、油臭さが取れて味も染み込みやすくなるといったメリットがあります。
また表面の油が取れることで、カロリーがダウンする効果も期待できます。美味しくてヘルシーにもなる油抜きは、冷凍する場合だけでなく普段からぜひやっておきましょう。
冷凍するときに空気を抜く理由は?
食品は空気に触れると酸化したり乾燥しやすくなり、「冷凍焼け」の原因になります。冷凍焼けをすると、水分が抜けてパサパサした食感になったり色が変わって風味が落ちてしまいます。
できるだけ空気を抜くことで、厚揚げの冷凍焼けを防ぎ、長期保存しても美味しく食べられるようになります。
厚揚げを冷凍したらどうなる?
厚揚げはお豆腐を分厚く切って揚げたものです。薄く切って揚げると油揚げになります。
厚揚げはお豆腐の部分が分厚くて、外側はカリッと揚がっていますが内部は豆腐そのままです。そのため水分を多く含み、豆腐を冷凍した時と同じようにスが入ったような状態になります。高野豆腐を柔らかくしたような感じとでも言いましょうか。
厚揚げ本来の食感は損なわれますが、かわりに高野豆腐のようにだしを吸い込みやすくなり、味がよくしみます。冷凍していない厚揚げよりも、おでんや煮物などには向いているかもしれません。
冷凍した厚揚げの保存期間は?
上記の手順で買ってきてすぐに冷凍した厚揚げであれば、1ケ月ほど保存ができます。賞味期限ぎりぎりに冷凍したものは、これより早めに食べましょう。
油抜きをしないでパッケージのまま厚揚げを冷凍した場合もあまり日持ちがしませんので、1週間くらいで食べるようにしましょう。
冷凍保存した厚揚げの解凍方法
冷凍した厚揚げは、冷蔵庫で自然解凍しましょう。常温で解凍してしまうと、傷みの原因になります。急ぐときは電子レンジの解凍モードを使うか、熱湯で温めて解凍しましょう。
冷凍したサイズや使い方によっても解凍時間は違ってきます
焼いたり炒めたりする場合は、内部までしっかりと解凍してから使いましょう。1枚丸ごと冷凍して厚揚げのステーキなどに使う場合は、前の晩から冷蔵庫に移しておくといいですね。
カットしてあるものを、そのままお鍋やみそ汁などに使う場合は、解凍せずにそのままお鍋に入れて使えます。ただし厚揚げから水分が出ますので、多少味が薄まります。
おわりに
今まで油揚げは水分が少ないから冷凍しても大丈夫。でも厚揚げは中身がお豆腐だから冷凍保存はできない。お豆腐と同じで美味しく食べられない、と思っていました。
でも食感は多少変わるものの、厚揚げを冷凍すると出汁がしっかりと染み込み美味しく食べられるということが分かったので、これからはたくさん買って冷凍保存することにします。
厚揚げはお豆腐の代わりに使えたり、そのままトースターやフライパンで焼くだけでもおかずが1品できあがります。大豆からできた栄養も豊富な食品ですので、冷凍庫に常備して毎日の献立に活用してみませんか。