毎日のお弁当作りは楽しいけれど
冷ますのに時間が取られるのはちょっと辛いですよね。
ただでさえ何かと忙しい朝のひとときに
お弁当が冷めるのを待ってる時間は惜しいもの。
何とか早く冷ましたいけれど
良い方法はないかな?
そう考えている方には、ぜひ読んでいただきたい内容です。
お弁当はただ放置して冷ますだけでは
美味しく食べられません。
それどころかうかつに扱うと、食中毒の原因を
作ってしまうかも。
正しいお弁当の冷まし方を知って、
毎日安心して食べられるお弁当を作りましょう。
お弁当を冷ますのに冷蔵庫にそのまま入れたらダメ?
「お弁当は必ず冷ますのよ」
お母さんからそんな風に教わった方も多いと思います。
でもお弁当の準備と朝食の準備、さらに身支度も必要なバタバタと忙しい朝は冷ます時間が取れないことも。そこでついつい、こんなことを考えてしまいますよね。

「お弁当を冷ますのに冷蔵庫にそのまま入れちゃダメかしら?」
確かにお弁当箱にご飯とおかずをそのまま詰めて、冷蔵庫で冷やしてしまえば手間もなくて楽ちんですよね。ひとつだけでも手間が省けたら…忙しい朝にゆとりが生まれますものね。
でもこれ、危険な行為です。
危険なワケは2つあります。
1つめは温かいままお弁当を詰めて冷蔵庫に入れると、温度変化でお弁当箱の内部に結露ができて、それを持ち運ぶことで雑菌が増殖し傷む原因になりかねないこと。温かいままのお弁当は、蓋をしていてもしていなくても結露は発生しますよ。
また結露を避けようと蓋をせずに冷蔵庫に入れたご飯は、表面が乾燥してカピカピになって味を落としてしまいます。
2つめは、冷蔵庫に温かいお弁当箱を入れてしまうと冷蔵庫内の温度が上昇し、他の冷やしておかなければいけない食品の品質を落とす結果にもなりかねません。少しの手間を惜しんだせいで他の食材をダメにしてしまうのは、もったいないし危険な行為でもあります。
このように、温かいお弁当はそのまま冷蔵庫に入れても、何も良いことはありません。
まずはしっかりと粗熱をとってから、必要に応じて冷蔵庫に入れるようにしましょう。
そこで次に、お弁当を作る際の粗熱の取り方についてご紹介していきます。
お弁当を冷ますのに安全な方法は?
お弁当を冷ますのにも、ご飯とおかずではやり方が多少違います。その理由と冷まし方をそれぞれご紹介しますね。
ご飯の冷まし方
ご飯の場合、粗熱を取った状態というのは常温にまで冷めていることです。でも蓋をしないまま長く置いていると、ご飯の水分が蒸発してパサパサしてしまう原因に。
そこでおすすめなのが、手早く炊きたてのあつあつご飯を冷ます方法です。
そのやり方は、ご飯をお弁当の分だけ取り出したら、熱伝導率の高い金属製のバットや大きめのお皿にまんべんなく広げること。炊きたてのご飯を初めからお弁当箱に詰めてしまうと、ご飯の厚みが出て冷めにくいものです。
でもお皿に薄く広げることで、短時間で冷ますことが可能になります。また冷ましてからご飯を入れることでお弁当箱に結露が生じず、底の方のご飯がベタつくといったこともなく食べてもらえますよ。
粗熱が取れたかは、お皿の底を触ってみて熱さを感じなければOKです。お弁当箱に詰めていきましょう。この際冷ますときに表面に出ていた少し乾燥気味のご飯を底の方に詰めていくと、食べるまでに水分のバランスが取れるのでおすすめです。
あまり冷ましすぎてしまうとご飯がパサパサになりますので、ご注意くださいね。
おかずの冷まし方
おかずの場合も同じように、金属製のバットやお皿に広げて冷まします。できた順に並べていけば、OK。早く冷ましたい場合は、お皿の下に保冷剤を置くのもありですよ。
おかずはご飯と違って冷まし過ぎてもパサつく等の問題はありません。しっかりと冷めたらお弁当箱に詰めていきましょう。
ご飯とおかずの粗熱が取れてお弁当箱に詰め終えたら、あとは蓋をするだけですね。
このあとは季節によっては、冷蔵庫でさらに冷やすと安心です。
夏の暑い時期は常温でも30℃を超えてしまいますよね。菌の種類にもよりますが、食中毒を起こす菌が発育しやすい温度は36度前後。
そんな季節にはお弁当を持っていく前にいったん冷蔵庫でお弁当を冷やして、20℃以下にすること。15~20℃であれば雑菌の繁殖も抑えられ、ご飯の固さも感じません。
お弁当を冷ますのに扇風機はあり?
お弁当は寒い季節であれば常温でもすぐに冷めますが、夏の気温が高い時期にはなかなか冷めずにイライラすることも。そんなときには、

「そうだ!扇風機で冷やせばすぐに冷めるんじゃ?」
そんな風に考えて、扇風機でお弁当を冷ます方もいるかと思います。確かにそのまま常温で置いておくよりも、早く冷めるとは思いますが…。
これは、あんまりおすすめできない方法です。
扇風機でお弁当に風を送るということは、扇風機に付いていたりキッチンの床や室内に溜まったホコリも一緒にお弁当に送ってしまうことにも。ホコリには細菌がたくさん潜んでいることも考えられます。
また、おかずやご飯に風をあててしまうと、表面がパサパサになり美味しくありません。どうしても時間がなくて早く冷ましたい場合の、緊急手段に留める様にしたいですね。
せっかく作ったお弁当は、やっぱり美味しく食べたいものです。常温で手早く冷まし、安全に安心して食べられるよう心がけましょう。
お弁当を持ち歩く時の注意点
お弁当を安全に気を配って作ったら、持っていく際にも配慮しておきましょう。ポイントは次の3点です。
- 保冷剤を入れる
- 保冷バックを使う
- 保管場所に気を配る
夏の暑い時期には、保冷剤を入れておきましょう。しっかり冷ましたお弁当であれば小さ目のもので十分です。ただしご飯の近くに入れてしまうと冷やしすぎて固くなるかもしれないので、おかず側に入れるなどの配慮が必要です。
保冷バックに関しては一年中使った方がいいです。たとえ暑くない季節であっても、直射日光によるダメージや温度変化を防ぐことができます。
あとは持っていく人が各々気を配る必要があります。暑い車内に放置してしまうと、あっという間に傷む可能性がありますし、ハイキングや遠足などでリュックに入れる場合は、体に密着したお弁当は温度が上がり傷みやすくなります。
小さなお子さんに持たせるお弁当は、食べるまでの保管をよく考えて、適切に保冷剤などを使いたいですね。
まとめ
- お弁当は熱いまま冷蔵庫に入れるのは止めよう
- 粗熱を取って常温まで冷ましてから詰めること(扇風機は緊急手段に)
- 持ち歩く際にも気を配ること
毎日食べるお弁当や遠足に持っていくお弁当は、楽しみのひとつでもあります。
少しだけ手間をかけてお弁当をつくったら、安心して持って行ってもらえるように、気を配りたいものですね。