毎朝早起きして作るお弁当。
気温が高くなってくると
「お昼までに傷まないかな?」
そんな心配事が増えてきます。
お弁当は何時間もつ?
保冷剤って必要?
常温保存は危ない?
安全な方法は?
そんな数々の疑問についてお答えしていきます。
お弁当は何時間もつもの?
今朝作ったお弁当、何時間ぐらいもつかな?
お弁当を作り始めて気になるのが、食べるまでに傷まないかどうか。
朝作ったお弁当ならば、お昼時までは食べられるはず。いや食べれなきゃ困る。
そう考える人は多いと思います。
朝の6時や7時に作ったのなら、お昼時となると6~7時間は経っていますよね。
それぐらいなら当然持ちそうなのですが…、お弁当を持ち歩く時や置いておく環境によっては、お昼まで持たないこともあるかもしれません。
例えば…
- 屋外で直射日光に当たっていたり
- 遠足のリュックや通勤電車の鞄の中で体に密着していたり
- 車のなかに放置したままだったり
こんな状況下であればお弁当の温度が上がり、腐りやすくもなります。
またその日のおかずが腐りやすいものだったり、作る手順が間違っていても早く傷む原因になります。
菌が活発に増殖し始めるのは、36℃前後から。
体温と変わらない、手で触るとほんのりあたたかく感じるくらいの温度でしょうか。
これくらいの温度で2~3時間もたつと、菌は爆発的に増殖し、お弁当が腐ってしまう可能性が高まります。
このため、お弁当の温度が30℃を超えてしまうような状況下に置いた場合は、2~3時間ももたないことも考えられます。
このように、状況によって違いはありますが気温の高い夏場でもない限りは、朝作ったお弁当はお昼時までの6~7時間が安全に食べられる時間と言えるのではないでしょうか。
お昼過ぎには全部食べてしまうこと、それが安心して食べられる目安になります。
お弁当は保冷剤なしだと傷む?
先にご紹介したように、夏場の気温が高い季節や湿度の高い梅雨時には、お弁当の保管状況によっては菌が増殖してお弁当が腐りやすくなります。
お弁当の温度を低く保つためには、やはり保冷剤を使う必要がありますよね。
ただお弁当は心配のあまり冷やしすぎてしまうと、ご飯がパサパサして美味しく感じられません。
このためご飯を硬く感じない程度の18℃~20℃くらいの温度で保存できるよう気を配ることで、安全にしかも美味しく食べられるようになります。
また保冷剤だけでなく、保冷バックを併用するとさらに効果的です。
保冷バックは直射日光や温度変化にも強く、冷やし過ぎる保冷剤に比べて優しくお弁当を守ってくれます。
お弁当は常温保存しても大丈夫なの?
お弁当はご飯の美味しさを保つため冷蔵ではなく常温保存するものですが…、常温といっても季節や環境によって違いがありますよね。
夏の常温と冬の常温では当然温度が全く違ってきますし、先にご紹介したようにお弁当を置いておく場所や環境によっても違いますよね。
またたとえ冬場であったとしても暖房をガンガン効かせた室内では、温度が高くなってしまうことも考えられます。
お弁当を保存するのなら、不確かな『常温』で置いておくのではなく、しっかりと温度管理をしておくことが大切なのではないでしょうか。
「うっかり温かい場所に置いてしまったら、お弁当のご飯が糸を引いてた…」
そんな状況は避けたいもの。
そのためには、さきほど紹介した保冷バックや保冷剤を使うことも大切ですが、その他にお弁当箱を保存性の良いものに変えてみるという手もあります。
保温ジャーならアツアツのご飯が食べられますし、お弁当箱に保冷剤をセットできるタイプもあります。また真空タイプのお弁当箱なら、夏でも24時間安全にお弁当を常温で保存できるんですよ。
保温ジャーや真空タイプのお弁当箱ならアツアツごはんやおかずをそのまま詰めるだけ!お弁当を冷ます時間を省けます。
真空タイプは前日の夜に作り置きしたお弁当でも翌日の夕方までOK!朝の忙しさもなくなりますね。
お弁当箱を見直してみると、新たな発見があるかもしれませんね。
お弁当を常温保存しても痛みにくくするには?
お弁当を温度管理しないで常温保存するのは、おすすめしません。さきにご紹介した保冷剤と保冷バックを使う、保温ジャーに変えるなどを検討してみてください。
この他にもお弁当を作るときに少しだけ気を配ることで、より安全性を高めることができます。
ふだんからお弁当を作るときに気をつけておきたいポイントをご紹介します。
- 箸を使って詰める
- おかずはしっかり火を通す
- ご飯とおかずは別々にする
- ご飯とおかずは必ず冷ましてから詰める
- 濃い目の味付け、殺菌作用のある食材を利用する
- おかずの水分はしっかり切っておく
- 仕切りはバランやアルミカップを使う
詳しくみていきましょう。
箸を使って詰める
おかずを詰めたりおにぎりを握るときは、素手を使わないようにしましょう。
手には雑菌が付着しています。
どんなに丁寧に洗ったとしてもゼロにはできないので、お弁当に入れる食材は素手では扱わず、清潔な箸や手袋などを使ってください。
おかずはしっかり火をとおす
おかずにはしっかり火を通すようにしましょう。
ハムやチーズ、ちくわやかまぼこ、カニカマなどの練り物も同じです。そのままお弁当に入れてしまいがちですが、要冷蔵の食品は必ず火を通してからお弁当に入れると安心ですよ。
卵も半熟だと傷みやすくなります。半熟のトロッとした黄身は美味しいけれど、お弁当に入れるならゆで卵は固ゆで、目玉焼きは両面焼きにしておきましょう。
ご飯とおかずは別々にする
ごはんはもともと水分が多く傷みやすいもの。ごはんと汁気の多いおかずをひとつのお弁当箱に入れてしまうと、おかずの汁気をごはんが吸って傷みやすくなります。
できれば2段のお弁当箱で、ごはんとおかずを別に詰めるのがベストです。
1段のお弁当箱だったら、おかずを詰められる小さい容器を用意しましょう。
ご飯とおかずは必ず冷ましてから詰める
お弁当が傷む主な原因のひとつが、「暖かいまま詰めてしまった」というもの。
ご飯もおかずもしっかり冷ましてから、お弁当箱に詰めるようにしましょう。
ご飯もおかずもお皿に広げ、お皿の下を触って暖かさを感じないくらいになるまで冷ますのが目安です。
濃い目の味付け、殺菌作用のある食材を利用する
お弁当のおかずを作るときは、味付けを濃くするようにしましょう。
おかずは冷めると味が薄く感じますので、いつもより濃いめにすることでお弁当にはちょうど美味しく感じられますよ。
ごはんを炊く時に梅干しを入れて炊くと、塩分と梅の殺菌効果からご飯が痛みにくくなります。少量のお酢を入れても同じ効果がありますので、お好みで試してみてくださいね。
おかずの水分はしっかり切っておく
煮物やお浸しなど、水分のあるおかずは汁気を切ってから、アルミカップを使ってお弁当に入れましょう。
かつおぶしを敷いたりすりごまをまぶすと、汁気を吸ってくれるうえ美味しくなるのでおすすめです。
仕切りはバランやアルミカップを使う
仕切りに彩りも兼ねてレタスなどの生野菜を使いがちですが、生野菜は傷みやすいためおすすめしません。バランやカラフルなカップなどを代わりに使うようにしましょう。
お弁当を作るさいの基本事項が多いのですが、基本を忘れてしまわないよう今一度、復習しておくといいですね。
お弁当は何時間もつ? まとめ
お弁当は何時間くらい持つの?
- お弁当は朝に作ったもので、20℃以下に保存していれば6~7時間もつ
- お昼過ぎには食べてしまうこと
お弁当は保冷剤なしだと傷む?
- 保冷剤・保冷バックを利用して18℃~20℃の温度を保つと安心
常温保存したお弁当は大丈夫?
- 常温保存する環境によっては、傷みやすくなる
- お弁当箱を見直してみると、手間が省けて安全
常温保存でも傷みにくくするには?
- 食品は素手で触らない
- おかずはしっかり火を通す
- ご飯やおかずはしっかり冷ましてから詰める
- 水分が出ないようにつくる
- 濃い目の味付け、殺菌作用のある食材を利用しよう
お弁当を毎日用意するのは大変ですが、できる範囲で工夫してできるだけ早めに食べきることが、安全に食べてもらうことにつながりますよね。
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