ごはんを炊いたら「古米臭がする」
そんなこと、ありませんか。
うちでは親戚の方からよくお米をいただくのですが、
それほどお米の消費は多くありません。
そのため、いただいたお米を食べきれず、
古米となってしまうことがあります。
次の年の新米をいただくと、やっぱり新米が食べたいので、
前のお米はそのまま保存されています。
そんなこんなで、いつの間にか「古古古古米(4年物?)」になってしまいました。
一年前のお米が古米、2年前のお米が古古米、
と古いほどに「古」の文字が追加されてゆきます。
このお米を炊くと、古米の臭いが強烈であまり美味しく感じられないんです。
なんとかこれを美味しく食べられないかと、古米の炊き方を研究しています。
今回は、ただいま実践中の古米を美味しく炊く方法をご紹介します。
お米の正しい保存方法もありますので、こちらもチェックしてみてくださいね。
臭いを取って古米を美味しく食べるには
古米のにおい?まずは、炊飯器のお掃除から
炊飯器をお使いの場合、内ふたを洗っていらっしゃいますか。
内がまは毎回洗うけれども、内ふたの方はあまり洗っていないという場合、ふたの汚れからくる臭いが、お米に移ってしまっていることがあります。
炊飯器はいつも使う道具だけに、お掃除のタイミングが見つかりにくいものです。
「炊いたご飯がなんか臭う」と思ったら、まずは炊飯器をきれいにしてみましょう。意外と汚れているものですよ。
古米は丁寧に研ぐ
ふつうお米を研ぐときは、お米が欠けたりしないようにやさしく洗うのが鉄則です。
でもそれは、水分をたっぷり含んだ新米の場合。
古米の場合は水分が抜けて、お米の酸化もすすんでいます。
お米がぬか臭いと思ったら、まずは丁寧にお米を研ぐことが大切です。
古米を丁寧に研ぐ方法をご紹介します。
【古米の研ぎ方】
- ボウルにお米を入れ、水を入れたらさっとかき混ぜ、水を捨てます。
- 米同士をすり合わせるように、手のひらの付け根でギュッギュッと押しながら研ぎます。
- 研いだらすすぎ、汚れた水を捨てます。
匂いがしなくなるまで3~4回繰り返します。 - 最後に水を入れて、ひと晩浸水します。
- お米をザルにあげ、ザルをふって水気を切ります。
- 炊飯器の内がまにお米を入れて、水を目盛の量まで入れます。
- 炊飯器のスイッチを入れて、炊飯します。
写真を交えて詳しくご説明します。
Step1:ボウルにお米を入れ、水を入れたらさっとかき混ぜ、水を捨てます。
お水を入れてかき混ぜると、油分やお米のまわりについていたぬかが浮いてきます。
この水をお米が吸ってしまうと、臭いの原因になります。
汚れた水は、す早く捨てましょう。
私は洗米ボウルを使って、お米を研いでいます。
これを使うとお米を洗うのがとっても楽になります。
100円ショップで購入できますよ。
Step2:米同士をすり合わせるように、手のひらの付け根でギュッギュッと押しながら研ぎます。
古米は少し力を入れて、ぬかを取るようにしっかり研ぎます。
Step3:研いだらすすぎ、汚れた水を捨てます。匂いがしなくなるまで3~4回繰り返します。
すすいだ水がきれいになるまで、繰り返しましょう。
Step4:最後に水を入れて、ひと晩浸水します。
古米の場合は、水分が抜けた状態です。
炊いたときにパサパサしているお米は、水を十分に吸うのに時間がかかり、いつもの浸水時間では足りません。
2時間は浸水が必要です。
できればひと晩浸水すると、どんな古米も芯までしっかり水が入ります。
ひと晩水に浸けておくなら、冷蔵庫に保存しておきましょう。
Step5:お米をザルにあげ、ザルをふって水気を切ります。
この状態で、お米はしっかりと水を吸っています。
余分な水分があると、水加減が正確にできずに毎回炊き上がり具合が違ってきます。
ここでしっかり水気をきっておきます。
Step6:炊飯器の内がまにお米を入れて、水を目盛の量まで入れます。
今回は3合のお米を炊きますが、古米の場合は3合の目盛位置よりもやや多めに入れています。
お米の水分量によって違ってきますので、炊いてみて硬かったら次は多めに、柔らかすぎたら次は少なめにと調整してくださいね。
Step7:炊飯器のスイッチを入れて、炊飯します。
炊き上がりです。
炊き上がったら、しゃもじで十字を切るようにして天地を返してほぐすと、ふっくら蒸らせます。
湯気でわかりづらいので、オレンジの線をひいてみました。このようにして、しゃもじで十字を切るように線をひいてから..
こんな感じで、1/4ブロックずつ返すと、きれいに「上下を返す」ことができます。
実際にこの研ぎ方で、炊いている時の古米の臭いがなくなりました!
あんなににおっていたのが、嘘のようです。
古米は「よく研ぐ」ことが大事ですね。
古米は臭いが気になるだけでなく、味も落ちてしまっています。
水分が抜けてパサパサになり、甘みや旨みも少なくなります。
そんな古米の味を、新米の時のように復活させる、炊くときにチョイ足しできるアイテムをご紹介します。
古米を美味しく炊くには?プラスしたいもの
古米を美味しく炊く-パックもちを入れる
古米は粘り気が抜け、モチモチとした食感は望めません。
そこでパックのお餅をおろし金で細かく削り、研いだお米と一緒に炊きます。
お餅がとけて古いお米をコーティングすることで、モチモチの食感を作り出します。
お米3合に対して、小さ目の切り餅1/2個分を目安に加えてください。
古米を美味しく炊く-はちみつを足す
新米はほんのり甘みがありますが、古米からはなくなっています。
そこではちみつを少量足すことで、新米のときの甘みや旨みを感じることができます。
お米につやもでるので、美味しそうに炊き上がりますよ。
古米を美味しく炊く-オイルを足してもOK
お餅やはちみつが無くても、オリーブオイルやサラダ油でもふっくらつやつやのご飯になります。
お好みのオイルを、小さじ1杯ほど足してみてください。
オイルコーティングされたお米はふっくらつやつや、見るからに美味しそうですね。
お米の上手な保存方法
お米の保存方法、ご存知ですか?買ってきたまま、キッチンの隅っこに置いてたりしませんか?
今までなんとなく米びつに入れていたというかたも、一度お米の保存方法を見直してみましょう。
お米は冷蔵庫の野菜室での保管がおすすめ
お米の保存に適しているのは、15度以下の風通しの良い冷暗所です。
ご家庭であれば、冷蔵庫の野菜室が最適。
密閉容器やペットボトル、保存用のファスナー付きの袋などに入れておけば、お米の酸化を防いで虫が付くこともありませんよ。
精米後は早めに食べきる
お米は野菜と同じような生鮮食品と考えてください。
精米後2週間を過ぎると、徐々に酸化とともに味が落ちていきます。
ですから、まとめ買いはおすすめしません。
お米やさんや農協の直売所など、お米を量り売りしてくれるお店でその都度精米してもらうと、常に新鮮で美味しいお米が食べられますよ。
お米は米びつにつぎ足さない
古いお米が残った容器に新しいお米をつぎ足さないのも、お米を美味しく食べるコツです。
古いぬかが新しいお米について、味を落としてしまうためです。
また古いぬかは、コクゾウムシなどの虫がつく原因にもなりやすいのです。
新しいお米を入れるときは、容器を空にして洗い、しっかり乾かしてから入れるようにしましょうね。
おわりに
今回は、古米のにおいをとって美味しく炊く方法をご紹介しました。
新米は美味しくて、「新米」の響きは気分も上がります。
これは日本人だからなんでしょうか。
一度新米を食べてしまうと、古米を食べるのがおっくうになります。
匂いも味もそして見た目にも新米には敵いませんからね。
新米を食べたいけれど、古米があるうちは食べないともったいないですよね。
今回ご紹介した食べ方で、古米を少しでも美味しく召し上がっていただければ幸いです。