干すことでうまみが凝縮される切り干し大根。
保存食として毎日の食卓に登場させたい
食材のひとつです。
「切り干し大根はお店で買うもの」
そう思いがちですが、
じつは自宅で手作りすることができるんですよ。
基本は大根を切って干すだけだから、カンタン!
切り干し大根を作るコツを覚えたら、
これからずっと作り続けることができます。
とくべつな道具や場所も必要なく、ベランダやうちにあるものでOK。
手順を詳しく紹介するので、まずはいちど挑戦してみてください。
ベランダでもOK!切り干し大根の作り方
切って干すだけでできる切り干し大根は、場所や季節を選ばず誰でも簡単に作ることができます。材料もスーパーで売ってる大根があれば大丈夫。
おすすめの季節は?
大根は旬の冬になると甘みがまして美味しくなります。また干すときに寒風にさらされることで、さらに甘みがますんだとか。冬場は乾燥しているので、早く干しあがるのも嬉しいところ。
このため本格的に切り干し大根を作って保存するのなら、冬場の大根を使うのがおすすめです。
でも…他の季節でも切り干し大根はできます。ふだんのお料理で半端に余った大根や、おでんやふろふき大根などで厚めに剥いた皮を使って少しだけベランダで干すなんてことも可能ですよ。
わが家も余った野菜をベランダで一年中せっせと干しています。
大根の皮は捨ててしまいがちですが、切り干し大根にしておけば、お味噌汁の具が足りないなんてときに重宝します。
大根の皮は辛味が強いので、きんぴらにするなど味を濃い目にするのがおすすめ。ぜひ、皮も利用してみてくださいね。
大根の切り方はお好みで。スライサーでも!
スーパーで見かける切り干し大根は、細長い千切りタイプのものが多いです。でもせっかくじぶんで作るんだから、お好きな形で作ってみませんか?
切り方によって向いている料理も変わってきますので、いつも作るレシピに合わせて色んな形に切って干すと、楽しみ方も広がりますよ。
大根の皮は剥く?剥かない?
大根の皮は剥いておくと市販の切り干し大根のようにしあがりますが、皮にも栄養はあるので付けたままで作るのがおすすめです。
切り干し大根は切り方もいろいろ
切り干し大根はスーパーでみかける千切りの他にも、輪切りや短冊切り、イチョウ切りなどお好きな形に切って干せばOKです。
厚みがあればジューシーに、細く切れば歯ごたえよく食べられます。厚みや切り方を変えて干すと、大根1本なんてすぐになくなってしまうかも。
輪切りや短冊切り、乱切りなど大根を思い切って大きめに切るのもおすすめです。
生のままの大根を煮込むと煮崩れることがありますよね。
大きめに切った干し大根は、おなじ煮ものに使っても、煮崩れることなくジューシーな味わいを楽しむことができます。
まずはいろいろな切り方で干してみて、お好みを見つけてくださいね。
大根の千切りのやり方
切り干し大根といえば、やっぱり千切り。
千切りの切り干し大根は、煮物はもちろんサラダや和え物にしても食感が楽しめるひと品になります。細く切ることで戻すのも短時間ですみ、汁ものに入れるなら戻さずそのままお鍋に入れてもOK。
市販の切り干し大根のような細長い切り干し大根を作りたい時は、スライサーを使って大根を千切りにするとやっぱり楽です。
包丁で切るなら短めの短冊切りで、サイズを揃えておくと使う時に見栄えが良いのでおすすめです。
大根を5cmくらいに切り分けたら、少し太めの5㎜幅ほどにスライスしたあと、同じ幅で細切りにしましょう。太さはお好みで変えてくださいね。
このとき繊維に沿って縦にスライスするか、繊維を断つように横にスライスするかによって食感が違ってきます。
繊維に沿って縦にスライスすると歯ごたえが良く、繊維を断って横にスライスすると柔らかく味がしみ込みやすくなります。
なるほど! 切る方向を変えるだけでそんな違いがあるなんて、知りませんでした。
どちらも見た目は同じ千切りですが、食感が全く異なるのでお好みで選んでくださいね。
夜や雨の日は?切干大根の干し方
大根が重ならないように、ざるや干し網などに並べて風通しの良い場所でお日さまにあてます。
ザルで千切り大根を干すばあい、「風の強い日は飛ばされてしまった」なんてことも。そんな日は、上に目の粗いザルをかぶせたり重しをするなど対策しておきましょう。
たっぷり切り干し大根を作るなら干し網があると便利です。虫を防いで一度にたくさん干すことができて、風で飛ばされる心配もありません。
干すのは9時から16時の間で、夕方には屋内に取り込みます。
干しっぱなしだと夜露で濡れてしまうことがあるので、夜は屋内へ入れてくださいね。大根のにおいは結構気になるので、キッチンや廊下などに置いておくと良いですよ。
切り干し大根が濡れるとカビが生えてしまう心配があるので、雨には当たらないようご注意を。急な雨で濡れてしまった、そんなときは水気をしっかり拭いてから室内で扇風機やエアコンの風にあてて乾燥させましょう。
切り干し大根ができるまで:期間や保存方法は?
どれくらいかかる?
千切りの場合は2~3日かかります。
気温や湿度、天候によっても違ってきますし、大根の厚みによっては長くかかる場合もあります。
保存しておくのなら大根がカラカラに乾くまで干しましょう。
すぐに使うなら2~3時間干して表面が乾いた程度の半生で仕上げてみてもいいですよ。生の大根よりも味がしみ込みやすくなります。
おでんやふろふき大根を作るとき、煮るまえの大根を数時間干しておくだけでも、いつもより美味しくなるんですよね。
上の千切り大根を3日干したら、こんな感じになりました↓。
ギュッと小さくなって、色もクリーム色に。うまみが凝縮されたようですね。
太めに切った大根なら7~10日ほどかかりますので、天候を見計らって干し始めるようにしましょう。
切り干し大根:保存方法は?
ジップロックなどの袋や容器に密封して常温で保存できます。このとき切り干し大根と一緒にお菓子についてくる乾燥材を入れておくと長持ちします。
保存期間は常温なら1ヶ月、冷蔵庫なら3ヶ月は大丈夫です。しけってしまったときは、もう一度干し直すといいですよ。
切り干し大根を置いていたら茶色くなってたことはありませんか?原因や防ぎ方の詳しくはこちらの記事をどうぞ。
切り干し大根:食べ方は?
切り干し大根の戻し方
千切りの切り干し大根は戻し方で食感や風味が変わりますので、調理方法に合わせて戻し方を変えるのがおすすめです。
まずは、切り干し大根を水の中でほぐしながら丁寧に洗います。
洗ったらサラダや和え物に使うなら熱湯に5分浸します。煮物ならたっぷりの水で10~15分戻したら使えます。戻し汁にもうまみが溶け出しているので、捨てずに調理に使いましょう。
おすすめは切り干し大根の煮もの!出汁で柔らかくなるまで煮たあとで、砂糖やみりん、醤油で味付けするだけです。
ほかにはにんじんと一緒になますにしたり、きゅうりと一緒にキムチの素と和えてキムチにしても美味しいです。みそ汁の具材にも重宝しますし、ケチャップ味でナポリタンのパスタのかわりに使っても美味しいですよ。
イチョウ切りにした切り干し大根は、カレーに入れて和風カレーにしても。
ウチではグリーンカレーにも入れてしまいます。
切り干し大根の切り方/干し方 まとめ
切り干し大根は大根を切って干すだけで簡単にできますし、切り方を変えると無限に楽しみが広がります。
使う時も15分水に浸けるか熱湯に5分漬けるだけなので楽ですし、お味噌汁などの汁ものなら戻さずお鍋に入れてしまってもOK。
大根が美味しい冬はもちろん、いつでも余った大根や皮をちょこちょこっと干しておけば、立派な保存食になります。ぜひ一度試してみてくださいね。