りんごの保存は常温と冷蔵のどっち?シャキシャキのまま長持ちのコツは?

りんごの保存は常温と冷蔵のどっち?シャキシャキのまま長持ちのコツは?のイメージフルーツ

秋の始まりとともに、りんごが店頭に並び始めます。

旬の季節は安くて美味しそうなので、
ついついたくさん買いたくなるもの。

でも、りんごをどう保存すれば長持ちするのか知ってますか?
今回はりんごの保存方法について、ご紹介します。

「りんごは常温と冷蔵どっちが正解?」
「切ったりんごを美味しく保存するには?」
「りんごを日持ちさせるには?」
「美味しいりんごの見分け方は?」

そんな疑問にお答えします。

りんごの保存方法のポイント

りんごの産地のイメージ

りんごは東北地方や長野県など寒い地域で生産される冬が旬の果物です。寒い環境で育つ果物なので、気温が0℃前後、湿度は90%前後が理想的な保存の環境です。

りんごの保存には、この『温度』と『湿度』が大切なポイントになります。

またりんごは収穫後も生きて呼吸をしています。息をすることで果実に蓄えた養分を消耗したり水分を発散してしまい、長く保存すると水分が抜けてボソボソしたりやわらかくなったりして、食感が悪くなります。

りんごの『呼吸』や『水分の発散』を抑えることも保存の重要なポイント。保存温度を低く保つことで、りんごの呼吸を抑えて鮮度を保つことができます。

りんごを長く保存したいのなら、りんごは切らずに丸ごと保存することです。丸ごとの状態では生きていたりんごも、切ったら死んでしまいすぐに劣化が始まってしまうためです。

りんごを保存する方法は、季節やりんごの状態ごとにやり方が違ってきますので、上記のポイントを踏まえてそれぞれを順番に見ていきましょう。

りんごの常温保存方法は?

冬場であれば風通しの良い冷暗所で保存しましょう。温度が低い状態であれば1ヶ月程度保存が可能です。

段ボール箱の中に入れて保存するときは、乾燥を防ぐためにりんごをひとつずつ新聞紙やキッチンペーパーで包んでおくのがポイントです。新聞紙がりんごの呼吸で出てきた水滴を吸って、湿度調節の役目をしてくれます。このひと手間がりんごをより美味しく食べるためには大切なことなんですよ。

りんごに含まれている果糖は、常温よりも冷やしたときの方が甘みを感じやすいです。常温で保存するときも食べる少し前から冷蔵庫で冷やしておくと、より美味しく食べられますよ。

りんごの冷蔵保存方法は?

りんごの保存 野菜室

暖かい季節や、寒い冬でも暖房が入っていてお部屋全体が暖かいというときは、冷蔵庫で保存するのがおすすめです。冷蔵庫に保存する場合は、りんごの品種によっても異なりますが1~2ヶ月程度保存できます

冷蔵庫の野菜室に入れて保存しますが、冷蔵庫に入れる時に気をつけるポイントは、りんごをそのまま裸でポンと入れないこと。
りんごは保存中にほかの野菜や果物に影響を与えてしまうことがあるんです。このため、りんごの乾燥を防ぐために新聞紙やキッチンペーパーで包んだあとは、ポリ袋に入れて個別に密封してから冷蔵庫に入れるようにしましょう。

りんごをそのまま野菜室に入れるのがダメな理由は、りんごが『エチレンガス』を多量に出すことにあります。このエチレンという植物ホルモンの作用によって、他の野菜や果物の熟成が早まり、日持ちしにくくなってしまうんです。
そのため、エチレンガスが野菜室の中で広がらないように、りんごはポリ袋で密閉した状態で保存したほうが良いというわけです。

先ほどりんごを冷蔵庫に保存するときは、エチレンの影響を抑えるためにりんごをポリ袋に入れると良いことをご紹介しました。でも実はほかの野菜だけではなく、りんご同士もお互いのエチレンで熟成が早まってしまうんです。

段ボールの中でりんごを常温保存するときも、新聞紙で包んだうえでポリ袋に入れて個別に密封保存するとより日持ちが望めますよ。

また新聞紙で包んでポリ袋に入れることは、エチレンの影響を抑えるだけでなく、りんごに対する温度変化と湿度変化をやさしく緩和してくれる効果もあります。新聞紙が湿度調節の役目もしてくれて、美味しさがより長持ちするようになりますよ。

食べる時のポイントは、食べる直前にりんごを冷蔵庫から出すことです。そのわけはりんごは温度差に弱く、温度が5℃変わるだけでも鮮度が落ちてしまうから。りんごを美味しい状態で食べるために、ここにも気をつけてみてくださいね。

切ったりんごの保存方法は?

冷蔵庫

りんごを半分だけ食べた時や皮をむいて切ったりんごが余ってしまったときは、冷蔵庫に入れて保存しましょう。

断面が空気に触れないようにぴったりとラップで巻くと、乾燥を防ぐことができます。
保存する前には、塩水やレモン水にさらして色止めしておくと、変色を防げますのでおすすめです。塩気やレモンの酸味が気になるなら、水に浸けるだけでもOKなのでお試しくださいね。

りんごの変色を防ぐ方法について詳しくはこちらをどうぞ

りんごの変色は防げる?塩水はしょっぱくなる…美味しく防ぐ方法は?
「りんごを切っておいたら、変色してた…」 茶色くなったりんごは美味しそうには見えません…。 「りんごの変色防止に塩水」とよくいいますが、甘いりんごがしょっぱくなりがちでどうもね。 りんごを変色させずにより美味しく食べる方法を解説します。

半分に切ったりんごは冷蔵庫に入れると1~2日は日持ちしますが、皮をむいて小さく切った状態では空気に触れやすくあまり日持ちしないので、できるだけ早めに食べるようにしましょう。

りんごを長く保存するには?

りんごの保存

りんごを1ヶ月以上日持ちさせたいなら、常温ではなく冷蔵保存や冷凍保存がおすすめです。

りんごを丸ごと保存するなら、冷蔵庫の野菜室に入れると1~2ヶ月程度日持ちします。

切ったりんごの場合は冷蔵庫に入れても1~2日程度しか日持ちしないため、冷凍したほうが長期保存できます。

りんごの冷凍保存の方法は?

冷凍保存のしかたは、蓋付きの密閉容器の中にりんごを並べるか、冷凍用のジッパー付きの袋に並べて冷凍してください。

並べるときのコツは、りんご同士が重ならないようにすることです。水分の多いりんごは、くっついてしまうと取り出しにくくなります。
重ねる時は間にラップを挟むようにすると、あとで取り出しやすいのでおすすめです。

保存期間は1ヶ月程度になりますが、注意して欲しいのが冷凍したりんごを解凍すると風味や食感が落ちてしまうこと。
りんごの香りやシャキシャキした食感がお好きな方にはおすすめできませんが、半解凍してシャーベットとして食べると新たな美味しさに出会えるかも。

 

「りんごがたくさんあって冷蔵庫も冷凍庫も入らない…」そんなときは、干しりんごもおすすめです。

りんごの干し方は?

りんごを2~3ミリの輪切りにし、お天気の良い日に干し網にのせて1~2日干すだけ。美味しい干しりんごのでき上りです。

1~2日だと半生状態なので冷凍庫で保存し、1~2ヶ月は保存可能です。干したりんごは甘みが凝縮されて素朴なおいしさが楽しめますよ。

干しりんごのイメージ

りんごは品種によって日持ちが違うの?

りんごの品種によっても日持ちの長さに違いがあります。

夏の終わりとともに出始める『早生種』のつがるなどや、そのあと出荷される『中生種』の紅玉、ジョナゴールド、陸奥などはやわらかくなりやすいので、あまり日持ちはしません。これらのりんごはできるだけ新鮮なうちに食べた方がおいしく食べられます。

また蜜が多いサンふじなどの品種も日持ちが短くなるため、早めに食べるのがおすすめです。

『晩生種』のふじ、王林、シナノゴールドなどは日持ちの良いりんごですが、長く保存する場合はやはり冷蔵保存がおすすめです。


りんごがたくさんある場合は、長期保存用は冷蔵庫へ、すぐ食べる分は常温でといった使い分けも考えてみてはいかかでしょうか。

新鮮でおいしいりんごの見分け方は?

りんごの保存 美味しいりんごの見分け方

スーパーなどでりんごを買うときに、なにを基準に選んでいますか?

未熟であったり鮮度の落ちてしまったりんごは、手間をかけて保存してもあまり美味しくはありません。まずは美味しいりんごを見極めて、保存するようにしましょう。

鮮度がよくておいしいりんごを見分けるには、つぎのポイントに注目して選んでみてくださいね。

新鮮で美味しいりんごの特徴は?

  • ツルが太くしっかりしている
  • 皮にハリがあり、みずみずしい
  • 香りがよい
  • お尻が広くてオレンジ色または赤い
  • 同じ大きさなら重いもの
  • 傷やへこみがない

ツルが太いりんごは、りんごが育つ間も栄養がたくさん運ばれやすく、甘みが強くなりやすい傾向に。またツルや皮にハリがありみずみずしいものは新鮮で果肉もジューシーです。

香りが良くてお尻が広いりんごは、熟して美味しくなっている証拠。お尻までオレンジ色や赤く色づいていれば完熟しているので食べごろですが、日持ちはしなくなりますので美味しいうちに食べて下さいね。

重みがあるりんごは、水分がたっぷりと含まれていて鮮度のよい証。重いりんごには蜜入りのものも多くなります。傷やへこみがあるとそこから傷みやすくなるため日持ちしにくくなりますので、傷やへこみには気をつけてこれらのりんごは早めに食べて下さいね。

まとめ

  • りんごは冬なら常温で1ヶ月保存できる。乾燥を防ぐため新聞紙で包むこと
  • 温かい季節は冷蔵庫の野菜室へ。エチレン対策にはポリ袋で密封すると良い
  • 切ったりんごは日持ちしない。冷凍すれば1ヶ月もつが食味は劣る

りんごは温度と湿度に気を配れば、意外と長期保存の効くくだものです。シャキシャキした美味しいりんごを少しでも長く楽しむためには、りんごや品種を選ぶことと、手間を惜しまず保存中もこまめに覗いてみるようにしてくださいね。

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